SFAツールを導入してもそれほど活用されない原因として、プロセスを入力しても営業担当者に直接的見返りがないということが考えられる。2月1日に開催された「MIJSカンファレンス Japan 2007」の製品連携トラックでは、構造計画研究所の事業開発部経営ソリューション室の児玉徹也氏が登壇。プロセスを人事評価に連結させることでSFAツールの活用度を向上させ、人事、経営、営業の3者にとってメリットのある状態を実現する手法として「営業プロセスを定量的に把握する新しい評価システム」について講演した。
人事評価に営業プロセスを加味するメリット
SFAツールを導入しても、それが十分に活用されないという悩みを抱える企業は多い。特に、売り上げに関する報告は登録されても、日々の行動などプロセスの部分は置き去りにされがちだ。その背景には、人事評価ではプロセスよりも結果を重視されることが多く、営業担当者がプロセスを入力することの見返りを感じられないことにある。
結果、プロセスの入力が軽視されるのである。これを解決する方法として、児玉氏は、「SFAツールで定量的に集計されたプロセスポイントを営業担当者の評価に加えるという方法が考えられる」と言う。
「案件単位の情報だけではなく、どのような行動をとっているのかをコミュニケーションシートで管理し、これを人事評価のシステムにつなげることで、定性評価に偏りがちなプロセス行動を、より定量的に評価できるようになる。それにより行動の把握と評価への対応ができるため、それを元にしたPDCAサイクル構築への効果も期待できる」(児玉氏)
部門ごとの変更にも柔軟に対応できるシステム連携
プロセスを営業担当者の評価として加味するためには、SFAツールによる営業プロセスの可視化と人事評価制度への連動が必要になる。そこで注目されるのが、ソフトブレーンの「eセールスマネージャー」と構造計画研究所の「MBO SYSTEM」という組み合わせだ。