「Tomcat Bayeux」プロジェクトが、Apache TomcatコミッターのFilip Hanik氏によって提案された。Apache Software Foundation Tomcatプロジェクトのサンドボックスプロジェクトとして開発が進められることになる。
Tomcat Bayeuxは、The Dojo Foundationが定める「Bayeux Protocol」に基づいてCometの一部として実装される。Bayeux APIは、Apache Tomcatと同じくJSP/ServletコンテナであるJetty6のJavadocである「dojox.cometd」パッケージにも見ることができる。
Bayeux Protocolは、クライアントの間のルーティングイベントのためのHTTPに基づくプロトコルで、すべての関係者の間の非同期なメッセージングを許容するために、HTTPのクライアントとサーバーモデルの本質的な問題を克服するように設計されている。Filip Hanik氏よれば、Bayeux APIとStringTree JSONパーサーに依存する。
今後のロードマップとしては、「StringTree JSONパーサーの拡張」と「BayeuxServlet」が挙げられている。StringTree JSONパーサーの拡張とは、読み込みのためのInputStreamと、書き込みのためのOutputStreamのサポートの追加である。また、BayeuxServlet とはCometProcessorの実装である。
プロトコルの名称は、そのロゴと名称からBayeux (バイユー)と呼ぶ。フランスの地名であり、フランス国宝である「Bayeux Tapestry(バイユーのタペストリー)」がその由来となっている。ウィキペディアWikipediaによれば、「ノルマンディのバイユー大聖堂に保管されていた縦50cm、横70mの巨大なタペストリー(つづれ織り)で、1066年のノルマン・コンクエストにおけるヘースティングスの戦いまでの物語が刺繍されている」とのこと。
Tomcat Bayeuxは、既に一部ソースコードがSVNリポジトリにコミットされており、参照することができる。