メディアサイトは7月19日、リッチメディア自動収録配信システム「Mediasite Live」の最新版4.1の販売を開始したことを発表した。8月29日から出荷を開始する。
Mediasite Liveは、たとえば社内研修や投資家向け情報提供(IR)説明会、講義などの動画を資料画像と一緒に、自動収録して、ウェブ経由で配信できるシステム。動画は、アプライアンスのレコーダーで自動的に収録した後で、サーバソフトで配信・管理できるようになっている。動画に収録される資料はどんなアプリケーションでも対応している。配信する動画はライブとオンデマンドの両方に対応している。
具体的な利用例としては、社内研修で研修内容を収録して、各拠点に配信するというものがある。同社で取締役の小篠洋一氏は、「社内研修を動画で配信すれば、旅費や交通費、施設利用費、講師などのコストを削減できる」と、そのメリットを強調している。
そのほかの利用例としては、発表や会議、報告会などを収録・配信して、知識や情報を共有する際の基盤とすることもできる。教育機関では、講義や授業をライブで、あるいはオンデマンドでオンライン化が可能となる。Mediasite Liveはこれまでに日本国内で、大学約40校、企業など約60社の導入実績があるという。
最新版となる4.1では、システム内通信を暗号化でき、Active DirectoryやLDAPといった外部ディレクトリと連動できるようになっている。クラスタリングやロードバランシングに対応することで、複数のハードにサーバを分散してインストール可能となっている。この機能によって、システム自体の拡張性・可用性を高めることができるようになっている。
従来版でも利用者のレポートや再生統計などの機能が搭載されていたが、最新版では、エンドユーザーが視聴したすべての動画と視聴時間履歴を確認できる、詳細視聴レポート機能を追加している。
また最新版では、レコーダーを遠隔操作できる機能が追加されている。この機能で、たとえば複数の拠点に設置されたレコーダーを本社から集中管理するといった体制に対応することができるようになっている。
最新版の4.1の価格は、据置型レコーダーの「RL」が315万円、持ち運びできるレコーダーの「ML」が357万円であり、サーバソフトはベーシックタイプの「LX」が157万5000円、ロードバランシングや外部ディレクトリなどに対応する拡張タイプの「EX」が309万7500円となっている。
同社は、今後3年間でレコーダー300台、サーバソフト200台、販売金額を15億円を目指す。