インテルは10月11日、企業向けPCのプラットフォームとなる「インテル vProプロセッサー・テクノロジー」の最新版を日本市場に向けて発表した。同社が初代vProを発表したのは2006年10月で、ちょうど1年後に第2世代のvProを発表したことになる。
インテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏は、「vProは企業の課題を解決するプラットフォームで、クライアントPCのセキュリティや運用管理性の向上、消費電力の削減などを実現する。第2世代のvProでは、セキュリティ機能がより向上した」と話す。
Intel デジタルエンタープライズ事業本部 デジタルオフィス事業部長 Gregory Bryant氏によると、企業向けノートPCのプラットフォーム「Centrino Pro」も含めると、この1年間でvPro搭載のPCは全世界で600万台以上が出荷されたという。米国ではすでに8月に、第2世代のvProと、このプラットフォームを搭載したPCがパートナー企業より発表されている。今回日本国内でのvPro発表にあわせ、NECや富士通といった日本の主要PCメーカーからもvPro搭載機が発表された。
第2世代のvProでは、プロセッサの性能が1年前より30%向上した一方で、アイドル時の電力がプロセッサでは60%減、チップセットでは55%減となった。また、WS-MAN(Web Services Management)やDASH(Desktop & mobile Architecture for System Hardware)といった新しい標準管理規格をサポートしている。さらには、ソフトウェアベースのセキュリティ機能にハードウェアベースのセキュリティ基盤を提供し、保護レベルを高める機能が搭載されたほか、PCの電源がオフになっていても802.1xネットワークやCisco NACに基づいたネットワークセキュリティをサポートする。
vProは今後も進化する。インテルは、2008年にはCentrino Proの次期バージョン「Montevina」(開発コード名)を提供するほか、vProの次世代版である「McCreary」(開発コード名)も発表する予定だ。