SAPジャパンは10月17日、企業内で進行する複数のプロジェクトをポートフォリオで管理するためのソフトウェア「SAP xApp Resource and Portfolio Management(SAP xRPM)4.0日本語版」の提供を開始することを発表した。
SAP xRPM 4.0は、SAPの統合プラットフォームである「SAP NetWeaver」を基盤として稼働するコンポジットアプリケーション「SAP xApps」製品群のひとつ。プロジェクト申請からプログラム管理、結果分析まで、バックエンドのシステムに依存することなくビジネスプロセスを実行することが可能。意思決定に必要な情報の収集を効率化できる。
最大の特長は、SAPのプロジェクト管理コンポーネントである「SAP PS」はもちろん、Microsoft ProjectやExcel、ITエンジニアリングの「Primavera」など、他社製のプロジェクト管理製品も統合的に管理できること。既存の資産を有効に活用しながら、企業の中で進行する複数のプロジェクトを可視化することができる。
同製品は、当初は製薬業界向けに開発された製品。新機能の追加、拡張により、製薬業界だけでなく、ハイテク、消費財、電力業界など、すでに多くの企業に導入された実績がある。
SAPジャパンのインダストリ事業開発バイスプレジデント、脇阪順雄氏は、「コンプライアンス対応や短期化した商品ライフサイクル、多様な社内プロジェクトなど、大企業ではさまざまなプロジェクトが進行している。これらのプロジェクトを効率的に管理できる仕組みが求められている」と話す。
「これまでのプロジェクトは、感と経験と度胸で管理されることが多かった。また一般的には、複数のプロジェクト管理製品により管理されている。そこで、すべてのプロジェクトを統合的に判断することが必要。SAP xRPM 4.0により、情報を収集し、ポートフォリオ分析を行うことで、人に分かりやすいビューを提供できる」(脇阪氏)
なお、SAP xRPM 4.0の販売施策として、インドのIT企業であるInfosys Technologiesが固定料金導入メニューを提供する。価格は、スタンダード導入が2300万円、ミディアム導入が3200万円、ハイエンド導入が4200万円となる。