Intelは米国時間10月31日、ハイエンドコンピューティングサーバ向け「Itanium」製品ラインを発表した。
Intelのアジア太平洋地区サーバプラットフォームグループ担当リージョナル・プラットフォーム・マーケティング・マネージャーであるEddie Toh氏は、29日のインタビューにおいて、「Montvale」(開発コード名)という同チップは、2006年7月に発表されたデュアルコア「Itanium 2」チップ「Montecito」の次期版であると述べた。
当初は2006年に予定されていたMontvaleの発表は、これまで延期されていた。Montecitoと同様にこの新しいItaniumチップは、90nmの回路線幅を用いた製造プロセスで製造され、2基のプロセッサコアを搭載する。
Toh氏によると、Montvaleは、「Itanium 9100」プロセッサシリーズとして、デュアルコアチップが6製品、シングルコアチップが1製品の計7製品が出荷されるという。
Montvaleと既存のItanium 9000プロセッサシリーズの違いについては、新チップには3つの新しい機能があるとToh氏は述べた。
1つめの新機能である「コアレベルロックステップ」は、「コア内の未検出のエラーを解消ことにより、アプリケーションにおけるデータの整合性と信頼性を向上させる」ものであるため、ミッションクリティカルなアプリケーションに対するItaniumプラットフォームのサポートを強化するという。
コアレベルのロックステップ機能は、既存のソケットレベルのロックステップ技術と組み合わされて、「コアとソケット間で演算結果が一致していることを保証することにより、より高い信頼性、可用性、保守性」を実現するとIntelは述べている。
2つめの新機能は、電力管理機能である「デマンドベーススイッチング(DBS)だとToh氏は述べた。CPU利用率が低い期間のサーバの消費電力を低減する。
Toh氏によると、3つめの機能は、フロントサイドバス(FSB)の性能を最大667MHzまで増加したことであるという。つまり、広い帯域幅を必要とするアプリケーションが高速に動作可能となる。また9100プロセッサシリーズのクロック速度は最大1.66GHzであるという。
Toh氏は、Intel社内のラボテストでは、MontvaleはMontecitoよりも同様のクロック周波数における性能が19%近くも高かったと付け加えた。高速なシステムバスによって帯域幅が増強されていることがその要因である。
65nmプロセスをベースとする次世代Itaniumチップ「Tukwila」は2008年か2009年、32nmの「Poulson」は2010年か2011年に登場する予定である。
ZDNet AsiaのLynn Tanがシンガポールからレポートした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ