「IEはFirefoxより安全」--MS幹部の調査報告書に批判の声 - (page 2)

文:Liam Tung(Special to CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年12月05日 20時41分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 Oxer氏は、ソフトウェアをセキュリティの観点から評価するためのより有効な方法は、バグが発見されてから修正がリリースされるまでの日数に応じて、厳しさ係数で乗算することでそれぞれのエクスプロイトに数値を与えることだと考えている。

 「仮に2つの製品があり、一定期間内に修正されたエクスプロイトの数がほぼ同数だったとしても、ユーザーが危険にさらされた日数が両者で全く異なる場合もある」(Oxer氏)

ディストリビューターのサポート

 また、Microsoftが示したデータは、レガシーソフトウェアのサポートに関する問題も提起している。Mozillaは、Firefoxの新版をリリースしてから6カ月経過すると、その前のバージョンのサポートを終了。一方Microsoftは、OSのサイクルに従い、IEのそれぞれのバージョンの終了後、最高10年間サポートを続ける。

 「仮にMicrosoftが(Mozillaと)同じポリシーを持っていたとしたら、Internet Explorer 6のサポートは2007年5月に終了していたはずだし、またInternet Explorer 5.01のサポートも2001年に終了していたはずだ。しかし、Microsoftは一般に、新たにリリースされるOSとともにブラウザもリリースし、そのブラウザのライフサイクルが終了するまでサポートを提供している。現在、ビジネス製品のライフサイクルは10年間だ」(Jones氏)

 サポート問題はサードパーティーのディストリビューターにも影響を与える、とJones氏は指摘する。Mozillaは2007年5月にFirefox 1.5のサポートを終了したが、(Firefox 1.5が統合されている)Linux OSの「Ubuntu 6.06 LTS」は、2009年までセキュリティサポートを提供するとしている。また、Novellの「SUSE Linux」は2013年までFirefox 1.5のサポートを行う。UbuntuとRed HatはそれぞれFirefox 1.5用に複数のパッチをリリースしたが、Jones氏によると、「それぞれのベンダーがパッチを適用した脆弱性は、部分的にしか重複していない」という。

 「ライフサイクルの検討は、今後企業にとって重要性を増しそうだ。というのは、企業は時にカスタマイズされたウェブアプリケーションを使っていたり、(ソフトウェアの)2つのメジャーリリースの間に頻繁にアップグレードすることを嫌うからだ。そしてその場合にも、比較的長期の移行計画を立てていたりする」(Jones氏)

 しかし、Linux AustraliaのOxer氏は、このようなサポート配信方法はオープンソースモデルの恩恵だと見ている。顧客は契約期間中、柔軟なサポートを得られるからだ。

 「プロプライエタリとオープンソースモデルの大きな違いの1つとして、(オープンソースの場合)複数のベンダーが単一のコードに対してサポートを提供している点がある。Mozillaがサポートを終了しても、企業顧客にサポートを提供することにコミットした、(Linux)ディストリビューションベンダーなどの、ソフトウェアベンダーが存在する」とOxer氏は語る。

 「これは、エンドユーザーが自分でサポートレベルを選択できることを意味する。デスクトップ向けに安定した運用環境を長期的にサポートする企業を選ぶのであれば、それは選択肢の1つとして可能だ。あるいは、頻繁にアップデートするディストリビューターを選択することもできる」(Oxer氏)

 Microsoftのようなプロプライエタリソフトウェアベンダーを利用するデメリットは、企業顧客は単一ベンダーのスケジュールに拘束されるという点だ、とOxer氏は続ける。ベンダーのスケジュールが自社のスケジュールに合わないこともあるだろう。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft Inspire
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]