スーパーコンピュータCrayとIntelが、ハイパフォーマンスコンピューティングの分野で複数年契約を締結した。これにより、インテルのライバルであるAdvanced Micro Devices(AMD)は窮地に立たされることになりそうだ。
提携の下、IntelはチップやシリコンのノウハウをCrayに提供し、CrayはIntelチップを用いたスーパーコンピュータやサーバを設計する。スーパーコンピュータに早くより取り組んできたCrayはここ数年、AMDのOpteronチップを搭載したコンピュータを作ることで返り咲きを狙っていた。
しかし、AMDは2003年に第1世代のOpteronサーバチップで成功を収めた後、複数の問題に見舞われた。クアッドコアチップBarcelonaのリリースは遅延し、その次の「Budapest」(開発コード名)もCrayへの供給が遅れている。その結果、Crayはスーパーコンピュータ「XT4」の開発を遅らせることになってしまった。
その一方で、Intelはチップデザインで活力を取り戻している。4年前は、IntelのサーバチップはAMDに比べて悪いパフォーマンスを示していた。しかし、今はIntelがパフォーマンスで優位に立っている。またIntelは将来世代のプロセッサに高速I/Oリンク技術を搭載する計画だ。これは、過去にOpteronに搭載され、Intel製サーバチップを打ち負かす要因になった技術だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ