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記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」

「もはや単なる仮想化ソフトの企業ではない」--ヴイエムウェアCEO

藤本京子(編集部)

2008-09-24 21:22

 7月にVMwareのCEOに就任したPaul Maritz氏は、1986年から2000年の14年間Microsoftに在籍し、製品開発やマーケティングにかかわった人物だ。同氏がCEOに就任して初の大型イベントとなった「VMWorld 2008」では、2009年に登場予定の製品群を一挙に発表するなど、これまでのVMwareとは違った一面を見せた。VMWorld 2008の会場にて、報道陣を前にしたMaritz氏が、VMwareの経営方針や競合となるMicrosoftに対する思いなどを語った。

--前CEOのDiane Greene氏との違いは何か。今後どのようにVMwareを経営していくのか。

Maritz氏 VMwareの新CEO、Paul Maritz氏

 Dianeと(前チーフサイエンティストの)Mendel Rosenblum氏は、VMwareをすばらしい技術でここまで立派な企業に育て上げてくれた。ただ、VMwareは顧客にとって戦略的なベンダーへと成長したため、皆われわれのロードマップを理解した上で自分たちのロードマップに反映したいと考えているのだ。そういった顧客に対し、VMwareの提供する今後の技術をうまく伝えていかなくてはならない時代に突入した。

 こうした中でVMwareは、チームを強化して成熟した企業となり、世界中の顧客とより深く関わることができるよう取り組んでいる。テクノロジーパートナーとの関係も深めた上で、今回発表した3つの方針、つまりデータセンターのクラウド化、業界全体でのクラウド化、そしてクライアントの仮想化環境の向上を実現していく。

 われわれは仮想化ハイパーバイザーを提供する企業として始まったが、ここ数年でそれだけではなくなった。ハイパーバイザーを無料で提供することにしたのも、われわれが単なるハイパーバイザーの企業でなくなったことを意味している。今やわれわれはコンピュータ環境ベンダーとなった。今回の発表はそれを裏付けるもので、仮想化レイヤやハイパーバイザーだけでなく、フレームワークやプラットフォームそのものを提供する企業となったのだ。

--Microsoftのことをどう見ているのか。

 私は長い間Microsoftに務めていたので、同社をよく理解しているつもりだ。MicrosoftとVMwareには長期的にも短期的にも違いがある。長期的な面で言うと、VMwareのビジョンは、ユーザーがアプリケーションやインフラを効率的に使えるような環境を提供することにある。われわれが今回発表したVirtual Datacenter Operating System(VDC-OS)は、WindowsやLinux専用のアプリケーションといったものを超え、全く新しいアプリケーションのあり方を提案するものだ。短期的な話では、MicrosoftはVMwareを必死で追いかけているといえる。9月上旬に開かれた同社のイベントでMicrosoftは、われわれの製品に似たものをもっと安く提供すると言っていたようだが、実際に提供されるのは2年後だ。

 Microsoftは手ごわい相手だが、中にいた人間としては、彼らに対抗することが決して不可能ではないこともわかっている。業界のニーズに応え、顧客に意義のある方向性を示し、正しく実行すれば必ず成功する。Microsoftと競合するにあたって、計画の実行段階で間違いを起こしてはならない。彼らは資金が潤沢にあるので多少間違いを起こしても何とかなるからだ。

--Microsoftは、VMwareが高すぎると主張しており、VMwareCostsWayTooMuch.comというサイトまで立ち上げているが。

 そういう言い方をされるのはうれしいことだ。そのような話は、1位とかなり差を開けられた2位の企業が注目されたいために言うことだからね。そのような意見は私にとって……(くそくらえだ、と続くであろう言葉を飲み込み)やはりこれ以上のコメントは避けておこう。

--クライアント分野のビジネスはどの程度大きいと見ているか。

 非常に大きいと考えている。これまで企業は、VMwareの製品をサーバの問題解決のために利用してきた。VMware製品を使ってサーバを統合し、コスト削減を実現したユーザーは、今度はデスクトップで同じことができないかと考えはじめている。ただ、デスクトップユーザーの柔軟性やユーザーエクスペリエンスを犠牲にすることはできないし、モバイル環境も同時に提供したいと考えている。こうした問題を解決できれば、今のVMwareの事業と同程度のビジネスチャンスがあるだろう。

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