#9:ソフトウェアのライセンス期間が残っているか?
有償のセキュリティソフトウェアを導入しており、そのライセンス期間がまだ残っているのであれば、おそらくその分の投資は無駄になるだろう。移行後にはそういったサービスを配備する必要がなくなるためである。Nortonは?不要だ。Symantecは?これまた不要だ。移行が完了した暁には必要なくなるセキュリティサービスはたくさんあるのだ。このため、まだライセンス契約料の支払いをし続けているというのであれば、その契約が満了する時期に合わせて移行を行うのがベストと言えるだろう。
#10:Linuxのユーザーエクスペリエンスが適切となるユーザー層があるか?
そういったユーザー層があるのであれば、段階的な移行を行うことで、移行を賢くかつ効率的に行うこともできる。あなたの会社の中にも、移行に向いているユーザーがいるはずである。例えば、PCをウェブ閲覧にしか使用しないユーザーもいる。ウェブブラウザはしょせんウェブブラウザでしかないため、彼らは移行に最も適したユーザーということになるのだ。移行は彼らにとって、ほとんど完全に透過的なものとなるはずだ。また、文書作成や表計算など、オフィススイートを用いる作業が主体のユーザーについても、早い段階での移行を検討できるはずである。彼らにとって、OpenOffice.orgとMicrosoft Officeの違いは、そのほとんどが見た目に起因するものとなっているはずなのだ。逆に、プロプライエタリなソフトウェアを使用しているユーザーなど、移行に向いていないユーザーもいるはずだ。
移行は慎重に進めるべき
当然のことながら、規模の大きな移行には熟考と入念な調査が必要となる。Linuxへの移行を実施する前に上記のような条件を評価しておくことで、悲惨な事態を避けることができるはずである。とにかく現在のような経済環境においては、IT関連の大きなトラブルが企業倒産の引き金となることもあり得るのだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ