独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は1月8日、「TCP/IPに係る既知の脆弱性検証ツール」の機能を拡張した。同日よりCD-ROMで貸し出している。
このツールは、新たに開発されるソフトウェアに脆弱性がないよう、機知の問題を検証できるというもの。2008年2月6日に公開されていた。
今回の機能拡張では、IPv4環境における「IPヘッダオプションのデータ長が0のパケットの問題」、IPv6環境における「十分に小さい分割パケットがフィルタリングをすり抜ける問題」「パケット再構築時にバッファが溢れる問題」「ICMPヘッダでカプセル化されたパケットがファイアウォールを通過する問題」を検証できるようにした。
また、ツールの機能拡張に合わせて、「TCP/IPに係る既知の脆弱性に関する調査報告書」も改訂し、第4版をIPAのウェブサイトで公開した。具体的には、1999年頃に公表され現在でも注意が必要とされている「IPヘッダオプションのデータ長が0のパケットの問題」と、2007年に公表された「IP経路制御機能(ソース・ルーティング機能)によりサービス不能状態に陥る問題」を追加している。