有限責任中間法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2月5日、TCP 445番ポートへのスキャンが2008年12月下旬より増加し続けているとして注意喚起した。TCP 445番ポートへのスキャンはインターネット定点観測システムで確認されており、2008年に公開された「Microsoft Windows製品のServer サービスの脆弱性(MS08-067)」を狙うワームの感染が広がっている可能性があるという。
このワームはスキャンや、USBメモリなどのリムーバブルストレージなどを通じて感染する。「ここ数日、日本国内からのスキャンが増加している」として、国内での感染が拡大している可能性が高まっているとしている。
TCP 445番ポートを使用するサービスを利用している場合には、JPCERT/CCの「Microsoft Server サービスの脆弱性(MS08-067)に関する注意喚起」や「インターネット定点観測システム(ISDAS)」などの情報を参考にセキュリティ更新プログラムを適用するなどの対策をするようJPCERT/CCでは求めている。また、ウイルスに感染した場合の二次被害を防ぐために、内部から外部のTCP 445番ポート宛のパケットを制限するといった対策も有効としている。
なおJPCERT/CCでは、いまだ流行しているワームに対しては、引き続き「システムやネットワーク認証に脆弱なパスワードを使用しない」「USBメモリなどのリムーバブルストレージの取り扱いには十分注意する」といった対策をとることを強く推奨している。