企業向けソフトウェアメーカーであるSAPとSybaseは、ビジネスユーザーがAppleのiPhoneといったモバイル端末でSAPのソフトウェアを利用しやすくすることを目的として協業すると発表した。
世界最大のビジネスマネジメントソフトウェアメーカーであるSAPは、BlackBerry向けのアプリケーションを開発するために、既にResearch In Motion(RIM)と協力し合っている。しかし今回SAPは、iPhoneのようなその他のデバイスでも同社のソフトウェアを利用できるようにしていくと表明した。
大企業にデータベースソフトウェアを提供しているSybaseは既に、ユーザーがモバイル端末を利用して企業のアプリケーションや情報にアクセスするためのプログラムを販売している。しかし今回Sybaseは、同社のソフトウェアをカスタマイズするためにSAPと密接に連携していくことになると発表した。
Sybaseの会長兼最高経営責任者(CEO)であり、プレジデントでもあるJohn Chen氏は、ニューヨーク市で行われた記者会見で「われわれが既に、モバイル端末上でSAPのソフトウェアを利用可能にしているということは本当である」と述べるとともに、「しかしとても無骨で、まだまだ改善すべき点がある。われわれはSAPのエンジニアらと協力することで、顧客に対して優れたユーザーエクスペリエンスを提供できるようにする必要がある」と述べている。
SAPとSybaseは当面、iPhoneや、RIMのBlackBerry、Microsoft Windows Mobileが搭載された端末を対象とした開発に注力する計画である。しかし今後、他のモバイルプラットフォームもサポートしていく予定だ。
SAPのグローバルフィールドオペレーション担当プレジデントであり、同社の取締役会のメンバーでもあるBill McDermott氏は記者会見において、SAPは同社のビジネスアプリケーションを世界中のモバイル端末に展開することで大きなチャンスが得られると考えていると述べている。同社の目標は、企業の従業員が社外でより生産的に仕事を行えるよう支援することだという。McDermott氏によると、多くの企業が既に独自のソリューションを考え始めているが、SAPとSybaseが協力することで、実装の容易なソリューションを提供できるようになるという。
McDermott氏は「ここで画期的なのは、すぐに導入できるソリューションを提供するということである」と述べるとともに、「われわれは顧客のためにすべてのインテグレーションを行う」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ