Microsoftは、同社の顧客関係管理(CRM)ソフトウェアに「Twitter」と連携する機能を組み込んだ。
同社は米国時間7月10日、CRMソフトウェア「Microsoft Dynamics CRM」に「Social Networking Accelerator」というコンポーネントを追加すると発表した。企業はこのコンポーネントを利用することで、Twitter上での顧客の発言をモニターし、そのデータに基づいて製品やサービスの情報を提供できるようになる。
Microsoftが発表した声明の中で、調査会社OvumのアナリストWarren Wilson氏は、「この市場において、顧客の発言を詳しく調べることは極めて有用だ」と述べた。
手始めにTwitterとの連係機能が搭載されるが、Dynamics CRMには今後のリリースでほかのソーシャルネットワーキング用のコンポーネントも追加される予定だ。Microsoftによると、Social Networking Acceleratorは「数週間後」に提供を開始するという。
CRM市場でライバルのsalesforce.comは、顧客サービスアプリケーション「Service Cloud」にTwitterを統合するソフトウェア「Salesforce CRM for Twitter」を2009年3月に発表しており、Microsoftの今回のリリースは遅れを取った格好だ。Salesforce CRM for Twitterは、Service Cloudを利用している企業が、Twitter上で交わされている会話を検索してモニターし、さらにはその会話に参加できるよう設計されている。Service Cloudは、GoogleやFacebookを含むクラウドプラットフォーム上のコミュニケーションを捕捉して収集することにより、顧客サービスのクラウド化を可能にする。
Microsoftはさらに、新興企業のCoTweetとも競合することになる。企業はCoTweetが提供するウェブベースのプラットフォームを利用して、Twitter上で顧客とかかわることが可能になる。CoTweetは7月10日、110万ドル(70万ポンド)のベンチャー資金を獲得したと発表した。資金を提供したのは、Baseline Ventures、Founders Fund、First Round Capital、SV Angel、Maples Investments、Freestyle Capitalといったベンチャー投資企業だ。
Microsoftは同じく7月10日、Dynamics CRMに販売活動に必要な情報を配信するためのコンポーネントを組み込むソフトウェアをリリースすることも発表した。この「Partner Relationship Management (PRM) Accelerator」は、チャネルパートナー全体で見込顧客の情報を共有し、販売機会を一元的に管理できるよう設計されている。
Dynamics CRMにはさらに、「Portal Integration Accelerator」というソフトウェアも加わる予定だ。これに搭載される「ポイント&クリック」機能により、企業はさらなるウェブ開発を必要とせずに、ビジネスプロセスをインターネットに拡張できるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ