横浜銀行は、日本IBMと協力し、融資審査業務の稟議書作成に生成AIを活用する実証実験を実施した。その結果、行員の業務効率化と審査スキルの向上に有用であることが確認された。日本IBMが11月7日に発表した。
日々の融資審査業務では、行員のヒアリング力や提案力の底上げが必要不可欠であるとともに、そうした活動時間を創出するための業務効率化も強く求められていた。実証実験では、「融資稟議書作成支援AI」のプロトタイプを作成し、生成AIが融資稟議の作成を支援することで、行員の稟議作成時間が効率化されることが確認された。業務に実装すれば、年間最大1万9500時間の業務効率化が見込まれる。
さらに、与信判断に必要な審査項目について、顧客へのヒアリングが不足している点を明確にする効果も確認された。行員は生成AIを活用した融資審査を通じて、顧客からどのような情報を聞き取るべきかを理解し、審査スキルの向上が期待できる。
横浜銀行では、今回の実証実験で確認したポイントや課題を整理し、実装化を目指して取り組む予定だ。