編集部からのお知らせ
宇宙ビジネスの記事まとめダウンロード
記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」

トレンドマイクロ、企業向けセキュリティ製品の新版発表--コスト削減強調

冨田秀継(編集部)

2009-07-27 13:42

 トレンドマイクロは7月27日、企業向けセキュリティソリューション「Trend Micro ウイルスバスター コーポレートエディション 10」を発表した。パターンファイルの一部をクラウド上に展開し、クライアントが必要に応じて参照することによりファイル検索の高速化を図る「スマートスキャン」が特徴。

 ウイルスバスター コーポレートエディション 10は、100ユーザーからの中規模環境および1000ユーザー以上の大規模環境向け製品。エンタープライズユーザー向けのセキュリティソリューションで、9月10日より受注を開始する。

ファイルレピュテーション活用した「スマートスキャン」

Eva Chen氏 Eva Chen氏

 トレンドマイクロ 代表取締役社長兼CEOのEva Chen氏は記者会見で、英国のリサーチ会社Osterman Researchの調査を引き、「新種のマルウェアは1時間おき1500個も発生する。2秒半に1個、新しいマルウェアが発生している計算になる」と述べている。

 この調査結果を踏まえれば、常に最新の保護を得るためには2秒半に1回、パターンファイルの配信を受けなければならなくなってしまう。また、新種のマルウェアの増加はパターンファイル容量を肥大化させている。クライアント側ではファイルの受信とマッチングにリソースが割かれ、その結果、いわゆる「重い」環境を招いていた。

 トレンドマイクロは、ウイルスバスター コーポレートエディション 10にファイルレピュテーションを活用した機能「スマートスキャン」を搭載し、この問題に対処したい考えだ。

 新バージョンでは、まず企業内にスマートスキャンサーバを設け、トレンドマイクロのサーバから「スマートスキャンパターン」の配信を受ける。クライアントでは、必要最小限のパターンファイル「スマートスキャンエージェントパターン」と、スマートスキャンパターンを配信する必要があるかどうかを判断し、問い合わせるためのパターンファイル「スマートクエリフィルタ」が配信される。

九里禎久氏 九里禎久氏

 平常時はスマートスキャンエージェントパターンでウイルス検索を実施し、疑わしいファイルが検索された時のみ、スマートスキャンサーバ上のスマートスキャンパターンを使って検索する。

 「新しいマルウェアが発生すると、トレンドマイクロが自社のデータセンターにファイル情報を収納する。クライアントはハッシュコードを見て、マルウェアかどうかをクラウドに問い合わせる。その情報をもとに保護すればよい。非常に軽く、単純な仕掛けだ」(Chen氏)

 トレンドマイクロ プロダクトマーケティング本部 本部長の九里禎久氏は、「この方式によって、クライアント側が持つパターンファイルは従来の50%程度になる」と述べている。

 ただし、ノートPCなど外部ネットワークからは、企業内に設置するスマートスキャンサーバを参照できない。そのため、モバイル環境ではトレンドマイクロの「グローバルスマートスキャンサーバ」を参照し、スマートスキャンパターンの配信を受けることになる。

プラグインでマルチプラットフォーム対応を強化

 Chen氏はクラウド展開に加え、「管理を容易にすることでコスト削減が可能になるだけでなく、プラグインによって保護を追加していくことも可能になる」ことを強調。2009年第4四半期(10月〜12月)中に、Windows 7、Windows Server 2008 R2、Mac OS Xに対応するためのプラグインを提供することを明らかにした。

 九里氏は、「(プラグインの)侵入防御ファイアウォールはウイルスバスター コーポレートエディション 10に実装済み」と述べている。

USBメモリ経由の感染から保護

 昨年来増加の一途をたどっているUSBメモリを感染源とする脅威には、デバイスコントロールで対応する。

 デバイスコントロールでは、USBメモリ接続時のファイルの自動実行を抑止するほか、ユーザーごとにUSBメモリの書き込み、読み出しのそれぞれについて可否を設定することが可能となる。

 また、Trend Micro Client/Server Suite Premiumに含まれている統合管理ソフト「TrendMicro Control Manager」で、同社の企業向け製品を一括管理することも可能だ。

セキュリティ投資を無駄にしないために

 ウイルスバスター コーポレートエディション 10の機能と特徴を、コスト削減という点で切ると、スマートスキャンによってパターンファイル配信のオペレーションコストの削減と、ネットワーク帯域の平準化を目指し、デバイスコントロールによってセキュリティポリシーの運用および工数の低減を図る、ということになる。

 Chen氏は、「今の経済情勢を考えた場合、(旧来の方式で)エンドポイントを常に更新し続けるのは無理。顧客の投資を考え、いかに管理の複雑性を軽減するかということを考えた結果、このようなセキュリティソリューションとなった。最も良い保護を提供し、お客様の投資も保護するようなやり方を考えた結果だ」と述べている。

 九里氏は、「投資したお金を無駄にすることなく、長い間ずっと使っていける。我々はセキュリティ環境の変化に、常に対応することができるため、ウイルスバスター コーポレートエディション 10はセキュリティプラットフォームとして将来に渡って使って頂ける製品だ」と語っている。

 なお、製品ラインナップと参考価格は下表の通り。

ウイルスバスター コーポレートエディション 10 ラインナップ
製品名概要参考価格(税別)※
Trend Micro Client/Server Suite Premiumサーバ・クライアントPC総合セキュリティ製品3300円
Trend Micro Client/Server Suiteサーバ・クライアントPCセキュリティ製品2230円
Trend Micro ウイルスバスター Corp. ClientクライアントPCセキュリティ製品1900円
Trend Micro Server Protection for Windowsサーバセキュリティ製品900円
Web Security Service(オプション)ウェブセキュリティを付加するオプション製品1420円

 ※価格は、スタンダードサポートサービス料金を含む、1000クライアント購入時の1クライアントあたりの参考価格。提供価格はクライアント数に応じて割引料金が適用されるボリュームディスカウント制。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    MITスローン編著、経営層向けガイド「AIと機械学習の重要性」日本語版

  2. クラウドコンピューティング

    AWS提供! 機械学習でビジネスの成功を掴むためのエグゼクティブ向けプレイブック

  3. クラウドコンピューティング

    DX実現の鍵は「深層学習を用いたアプリ開発の高度化」 最適な導入アプローチをIDCが提言

  4. セキュリティ

    ランサムウェアを阻止するための10のベストプラクティス、エンドポイント保護編

  5. セキュリティ

    テレワークで急増、リモートデスクトップ経由のサイバー脅威、実態と対策とは

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]