オランダのAVG Technologiesは11月2日、日本で同社製品の総代理店を務めるコージェンメディアと共同で、無料の中小企業向けセキュリティ製品「AVG Anti-Virus Free : Small Business Edition 9.0」と、その上位版で有償製品の「AVG Anti-Virus Business Edition 9.0」「AVG Internet Security Business Edition 9.0」を発表した。
最新バージョンの開発にあたりAVG Technologiesでは最優先課題としてスキャン機能の高速化に取り組み、旧製品と比べてスキャン時間を最大50%短縮できたという。また、メモリ使用量も10〜15%削減した。
新機能として3製品すべてに備わったのが、「LinkScanner」と呼ばれる独自の機能だ。これは、インターネット検索で表示されたリンク先や、Twitterなどで表示される短縮URLのリンク先などが安全かどうかをチェックし、警告を表示する機能。コージェンメディアによると、「他社のセキュリティ製品にも同様の機能が備わっているが、他社製品は通常ホワイトリストやブラックリストなどのデータベースを基にしている。AVGはリアルタイムでサイトの安全性をチェックするため、危険なサイトでもすぐに検知できる」としている。
有償版の2製品では、インストールプロセスにクローン技術を導入、インストールの簡素化を図った。また、新システムツールを使用することで、ネットワークの保護方針を管理者が自由に設定できる。LinuxベースのレスキューCDを使用すれば、万一システムが起動しない場合も迅速に復旧が可能だ。
さらに、AVG Internet Security Business Edition 9.0では、 AVGが2009年1月に買収したSana Securityのデータ保護技術を搭載している。これは、ウイルスがパターンファイルをすり抜けた場合でも、行動監視型技術でビジネスネットワークを監視し、行動に異常のあるプロセスをブロックするもの。これにより、キーロガーをはじめとするクライムウェアからの保護機能が向上したという。