フィルモア・アドバイザリーは12月10日、グラフ作成・共有サービス「vizoo(ビズー)」の正式版を公開した。
vizooは、上場企業の株価や財務データ、IR情報をはじめ、経済統計や産業情報などさまざまなデータを組み合わせてオリジナルのグラフを作成し、共有できるサービス。フィルモア・アドバイザリーでは5月からベータ版を公開してきた。
ユーザーは自身でグラフを作成するだけでなく、ほかのユーザーが作成したグラフを元に、新たなグラフを作成することもできる。また、作成したグラフは画像としてダウンロードしたり、タグを使ってブログやウェブサイトに貼り付けたりといった使い方もできる。一度作成したグラフは、元のデータが更新されるたびに再描画されるため、いつでも最新のグラフを閲覧できる。
正式版では、同社が社会情勢などにあわせてピックアップした「注目のグラフ」を紹介するコーナーやカテゴリ別でグラフを探せるメニューなどを用意。また、40カテゴリ2万以上のデータ(同サービス上では「データブック」と呼ぶ)を提供する。
作成されたグラフの閲覧やタグを使って外部サイトに貼り付けるといった利用はすべて無料だが、株価などの企業データや経済指標、産業統計などを取り扱ったグラフに関しては、画像やデータのダウンロードが有料となる。料金はグラフの画像やグラフに使用したデータのダウンロードが1件数十円程度、データブックそのものを30日間自由に使う場合が100円からとなる。なお、同社が選んだ上場企業100社の企業データに関しては、無料で利用できる。
また、正式版の提供にあわせて高機能版となる「vizoo Pro(ビズープロ)」の提供も開始した。vizoo Proでは、すべてのデータブックを自由に利用してグラフを作成・共有・ダウンロードできることに加えて、相関分析やボラティリティ(変動率)の分析といった高度な分析機能を提供する。料金は1IDごとに月額5万円。同社では機関投資家や証券会社、事業会社のIR部門、監査法人などに向けてサービスの展開を図る。
フィルモア・アドバイザリーでは、来年中にも英語版のサービスを提供する予定。1年後にはvizooで10万ユーザー、vizoo Proで数百社の利用を目指す。なお近日中には日経テレコン21に対してもコンテンツを提供する予定だという。