DWHシステムの「負のサイクル」から脱却せよ--失敗しないデータウェアハウスの選び方

2010年03月30日 13時02分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

データウェアハウスシステムの抱える課題

 最初の講演には日本ネティーザ 営業本部長の滝沢理氏が登壇し、「DWHアプライアンスの意義と価値−そのあるべき姿とは」と題して講演した。

 DWHアプライアンスは基本的に、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)、サーバ、ストレージを組み合わせた製品で「DWHにおける様々な要件に対し、最高の性能とシンプルな管理・運用を実現するために最適化されたアーキテクチャ」(滝沢氏)に基づいている。日本ネティーザの米国本社、Netezzaは2003年に初めて製品を市場投入して以来、この基本構造を変えていない。

日本ネティーザ営業本部長 滝沢理氏 日本ネティーザ
営業本部長 滝沢理氏

 現在のDWHシステムが抱えている課題について、滝沢氏は次のように指摘する。BIを利用する環境を構築しようとすると数カ月から1年程度かかり、完成してもレポート、分析要件の変更や追加が必要になると、データマートや集約テーブルの変更・追加作成、インデックス追加など、様々な開発・改修が必要となる。さらにデータの変更や追加があれば、データベース設計の手直し、物理ストレージ容量の追加を迫られる。加えてクエリーレスポンスの見直しが行われ、様々なチューニングによる試行錯誤、さらにはシステム自体の再検討という事態に発展する。「これは“負のサイクル”だ。分析のスピードと精度の悪化が意思決定の遅れにつながり、エンドユーザの満足度は低下し、結局活用されない高コストなDWHシステムとなる」と滝沢氏は話す。


“負のサイクル”に陥らないために―DWHアプライアンスの真の価値とは

 滝沢氏は「NetezzaがDWHアプライアンスを世に出したのは、このような課題を解決しようとしたからだ」と強調する。Netezzaの製品には「そもそもチューニングという概念がない。インデックスは不要であり、データベース設計もほとんど必要としない。1日程度でDWHシステムとして利用できるようになり、管理・運用も容易だ」(同)という。

 DWHアプライアンスの利便性が評価され、最近では大手ITベンダーもNetezzaに追随して同種の製品を投入してきている。滝沢氏は「低コストと既存資産の継続性維持などが利点とされている。しかし、他社製品の多くはOLTP用のデータベースをベースにしたものをハードウェアにバンドルしてチューニングしているだけ。データや分析要件が変わると、また設計やチューニングが必要になる。既存資産を使えたとしても、それはインデックスやデータマート、集約テーブルだらけの環境を移行するだけで“負のサイクル”はなくならない。低コストだというが、製品部分の初期投資を安く見せながら技術支援費用や保守費用は高くなる例もあり、管理・運用コストも減らない」と語り、課題の根本的な解消にはなっていないとする。

現在のDWHシステムが抱える課題、負のサイクル 現在のDWHシステムが抱える課題、負のサイクル
※クリックで拡大画像表示

 NetezzaのDWHアプライアンスについて、滝沢氏は「初期導入コストが低く、管理・運用と保守の両面でコストが大幅に低減化する。既存のBI環境、データ、SQLをそのまま使えるオープン性があり、RDBMSの標準技術を採用しているため、特殊な技術は一切必要なく、DB技術者が問題なく利用できる。エントリーレベルから段階的に拡張できる製品体系を整え、スモールスタートも可能だ」と述べ、その優位性を強調した。

 真のDWHアプライアンスの価値として、滝沢氏は次の項目を挙げている。

  • 設置した後、設計やチューニングなど不要ですぐにDWHシステムとして利用開始できる
  • 定型/非定型を問わず明細データによるレポーティングや分析に対応し、クエリー性能が高速で、しかも安定しているため、ユーザは切り口を変えながら繰り返し高度な分析が可能
  • データマートや集約テーブル作成といったバッチ処理が不要となり、DWHシステムの管理・運用コストを大幅に削減しながら投資効果を最大化できる

 滝沢氏は「最近のDWHシステムが抱える“負のサイクル”のような課題に悩まされているお客様はまずNetezzaが提案する実機検証を通じて、新しいDWHの世界を実感していただきたい」と呼びかけている。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SpecialPR

連載

CIO
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft Inspire
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]