グーグル、Google Apps顧客の懸念払しょく目指す--中国本土でのアクセス遮断の可能性めぐり

文:Lance Whitney(Special to CNET News) 翻訳校正:湯木進悟 2010年03月25日 09時03分

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 いまや中国政府はGoogleへの強硬な姿勢を示し、一部の検索結果にアクセスできないようにしているが、「Gmail」および「Google Apps」を利用する企業顧客はリスクにさらされているのだろうか?

 Googleは米国時間3月23日午後、Google Appsチームによるブログ投稿で、いくつかの技術的な対策を提案することで、Gmailや「Google Calendar」「Google Docs」を利用する企業顧客が十分にサービスにアクセスできなくなる恐れがあるとの不安を払しょくしようとしている。

 Googleは、GmailとGoogle Appsを用いている、中国内に営業拠点や従業員を抱える企業の顧客に対して、両サービスや同社が提供する他のサービスへの中国本土からのアクセスが、いつでも中国政府によってブロックされる可能性があると警告した。この対策として、同社は企業顧客に対して、VPN(virtual private networking)やSSH(secure shell)によるトンネリングまたはプロキシサーバなどの技術的な対策を講じるようにと勧めている。

 VPNやSSHなどのサービスにより、中国本土の従業員は、国外の企業ネットワークへとトンネリングによるアクセスが可能になり、Gmailなどのサービスへ自由にアクセスできる可能性がある。

 Googleが指摘しているように、すでに世界各国に営業拠点のある多くの企業が、こうした技術的な対策は導入済みである。まだ導入していない企業は、ITスタッフと連携して適切な対策を施すべきだと、Googleは忠告する。

 Googleはまた、中国における同社サービスの利用および遮断状況をリスト表示するステータスダッシュボードを立ち上げた。21日から23日にかけては、Gmailに何ら問題は生じていないことが示されているものの、Google Docsへのアクセスは部分的に遮断されていることが示された。

 Googleが、中国で生じている混乱が、同社サービスの世界的な利用や、GmailおよびGoogle Appsといったサービスの成長に悪影響を及ぼすものとはならないように願っているのは明らかだ。同社は、「こうした問題がGoogleだけに限って生じているものではないと認識している。中国でユーザーにサービスを提供している多くのテクノロジ企業が、提供サービスへのアクセス確保に伴う難題に取り組んでおり、(中国本土で検索結果の検閲を廃止するという22日の)ニュースが顧客へのサービス向上に努めるわれわれの事業に影響を及ぼしてはいない」と記して、ブログは締めくくられている。

 企業顧客に対する今回のGoogleの警告およびアドバイスは、Google.cnの検索結果をフィルタリングすることを中止するという同社の決定に対して、中国政府がGoogleの検索サービスへのアクセスをブロックし始めたことを伝えた23日のニュースに続くものである。Googleは、中国の検索エンジンを完全に閉鎖するのではなく、中国の検閲に関する規制を回避するため、単純に検索事業を香港へと移すことにした。現在、中国本土でGoogleの検索を利用するユーザーは、香港のサイトにリダイレクトされる。

 これに対して、中国政府は「YouTube」や「Blogger」などのサービスに適用されてきたような完全にアクセスを遮断する措置はとっていない。しかし、中国本土のユーザーは、中国で問題視されているような複数のトピックの検索結果に表示されたウェブサイトへアクセスできなくなっていると伝えられている。

 Googleは24日、検索結果にフィルタリングを要求する契約を締結した顧客向けには、依然として中国で検索の検閲を実施していることを認めたと、Associated Pressは報じている。しかしながら、Googleは、中国内で現在実施されている検閲が、最終的には完全に撤廃される方針であることを明らかにしている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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