沖縄クロス・ヘッドは、クラウド型HaaS(Hardware as a Service)「CUMO(キューモ)」の提供を開始した。
CUMOは、Amazon Web Services(AWS)が提供しているAmazon EC2などと同様に、必要なサーバリソースをウェブからの申し込みによって迅速に確保できるオンデマンド型サービス。日本語によるガイドに従って、必要なスペックを選択すると、約3分程度で仮想サーバが起動する。IPアドレスの選択やファイアウォールの設定などもウェブUIから行え、利用用途によって最適なフィルタリングや開放ポートの指定ができるようになっている。
CUMOで利用できる仮想サーバのスペックは、CPU1基で1Gバイトメモリの「Sプラン」、CPU2基で2Gバイトメモリの「Mプラン」、CPU4基で2Gバイトメモリの「MLプラン」、CPU4基で4Gバイトメモリの「Lプラン」となっている。価格は、プランによる月額料金制で、Sプランが8400円、Mプランが1万6800円、MLプランが2万5200円、Lプランが3万3600円となる。なお、ハードディスク容量は標準で20Gバイトとなる。40Gバイトに拡張する場合は追加で月額1050円、80Gバイトの場合は月額3150円となる。
OSはCentOS(4.8もしくは5.4)、debian(5.03)から選択が可能だ。また、アーキテクチャも、x86系の32ビットもしくは64ビットから選べる。アプリケーション(ミドルウェア)としては、Apache、MySQL、PHPによるLAMP構成の導入が選択できる。OS、アーキテクチャ、アプリケーション導入の有無に関する選択は申込時に追加料金なしで行える。プランのアップグレードをしたい時などに、構築済みの仮想マシンのイメージを保存し、他のプランで展開する機能も備える。今後、CUMO上で利用できる仮想ディスクスペースの提供や、Windows Serverベースの仮想マシン構築にも対応を予定(オプション)している。
企業が迅速かつ低リスクでサービスに必要な環境を用意する手段として、Amazon EC2などのパブリッククラウドサービスが注目を集めているが、同社によればこれまで日本語環境で容易に利用できるサービスは多くなかったという。CUMOでは、ユーザーインターフェースの平易さに加え、料金も月額制とすることで、日本においてより企業が利用しやすいクラウドHaaSを提供したいとしている。また、沖縄にデータセンターを持つ同社の立地に由来する応答の高速性も海外由来のサービスに対する優位性として打ち出したい考えだ。同社では今後、GIX回線を活用したアジア向けクラウドサービスの事業展開も視野に入れているという。