グーグル、暗号化対応のウェブ検索ページを提供開始

文:Elinor Mills(CNET News) 翻訳校正:編集部

2010-05-24 07:59

 Googleは米国時間5月21日、ウェブ検索に対する暗号化オプションの提供を開始した。最終的にはこれを、同社の全サービスに対して提供する計画であるという。

 よりセキュリティの高いこのオプションを利用したいユーザーは、ブラウザに「https://www.google.com」と入力すると、接続が暗号化され、検索する語やフレーズ、およびGoogleが表示するその結果を傍受から保護することができる。

 このウェブ検索の暗号化オプションのベータ版サービスは21日に米国内で開始し、その後数日間のうちに世界中のユーザーに提供される予定であると、Google検索製品マネージャーを務めるMurali Viswanathan氏は述べた。

 21日の発表によってGoogleは、このようなプライバシー保護機能を提供する最初の大手検索エンジンとなった。AOL、Yahoo、Microsoftは、現時点ではこれを提供していない。

 Viswanathan氏は米CNETとのインタビューで「この機能をみて、さらなるプライバシーとセキュリティを求めるユーザーもいるだろう」と述べた。「しかし現時点では、デフォルトオプションではない。デフォルトにするためには、まだやらなければならない作業が多くある」(Viswanathan氏)

 今回の暗号化は、個人のブラウザとGoogleの検索サーバの間を伝送するデータのみを保護する。ユーザーが検索結果をクリックし、他のウェブサイトへと移動すると、暗号化チャネルからは離れることになる。

 Google.comへの暗号化接続の提供により、中国など厳しい監視体制がしかれる国家のユーザーは、その接続自体がそもそも遮断されないと仮定しての話だが、政府に検索語を知られることなく検索ができることになる。

 このウェブ検索サービスでは、ロック状態を示すマークと「SSL」を表すアイコンが含まれたロゴが表示される。SSLは、個人のコンピュータとGoogleの検索サーバの間でやり取りする情報を暗号化するための技術である。

 少なくとも現時点では、ウェブ検索のみが暗号化され、画像検索や地図など、その他の種類の検索は暗号化されない。そのため、暗号化検索モードを利用する場合、検索ページの上部やサイドにこれらの検索のリンクは表示されない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]