6.クラウドコンピューティング
クラウドは単なる流行語だろうか、それとも、いずれはコンピューティングの世界を支配するのだろうか。時が経れば分かるだろう。しかし、10.04を使えば、クラウドをより簡単に体験できる。Ubuntu Enterprise Cloud Installerでは、すべてのUECコンポーネントを自動発見する機能がサポートされた(コントローラーとWalrusが異なるサーバ上にあっても発見できる)。これは、クラウドコンピューティングの領域では確かに大きな前進だ。
7.KDE 4.4
10.04は、KDE 4を同梱した最初のLTSだ。そして、このバージョン4.4.2は、もっとも便利で安定したものだ。実際に使えるKDE 4のリリースを待っていた人には、これこそ待ち望んでいたものだろう。KDE 4.4.2は、上辺の安定性を得るのに無限に調整を続ける必要のない、実用可能なKDE 4.xデスクトップであり、おそろしく安定している。
8.Ubuntu One iPhoneアプリ
CanonicalはFunambolベースのモバイルクライアントアプリケーションをいくつかリリースした。その中には、iPhone用のUbuntu Oneクライアントもある。このアプリケーションを使えば、Ubuntuマシンとモバイル機器の間でファイルを同期することができる。これは有料サービスとなっている(Ubuntu Oneのメンバーは30日の試用ができる)。
9.iPhoneのサポート
iPhoneといえば、Ubuntu 10.04にはiPhoneのサポート機能が組み込まれており、Rythmboxにファイルをドラッグアンドドロップすることができる。iFuseをいじり回して、システムをなんとか動かそうとがんばる(その挙げ句に、音楽ファイルやダウンロードファイルを混乱させてしまったことに気づく)必要はない。iPhoneとUbuntu、Rythmboxを使って、ドラッグアンドドロップするだけで快適に音楽を楽しむことができる。
10.サウンドコントロールの劇的な改善
10.04以前には、Ubuntuのサウンドコントロールは運任せだった。パネルアプレットから音量をコントロールすることはできるが、それ以上のことはあまりできなかった。しかし10.04では、サウンドの音量、入出力デバイス、ハードウェアをすべて1カ所から使いやすい形でコントロールすることができる。以前のバージョンとは異なり、PulseAudioには多くの改善が施されている。PulseAudioは最近のリリースで大きな問題だったものの1つだ。今回は十分な成熟度に達しており、不満を持つ人はいなくなるだろう。
試してみよう
読んで頂ければ分かるとおり、私はこの新しいリリースにかなり興奮している。読者も、使ってみればきっと驚くことだろう。その時には、受けた印象を他の読者とも共有して欲しい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ