複数の報道によると、IBMの元幹部Robert Moffat被告は米国時間9月13日、大規模なインサイダー取引に関わったとして6カ月の禁固刑を言い渡されたという。
Moffat被告はまた、伝えられるところによると、2011年6月から予定されている禁固刑を終えた後に5万ドルの罰金を支払うよう、マンハッタン連邦裁判所から命じられたという。
Moffat被告は2010年3月、同被告と親密な関係にあったとされるNew Castle Fundsのコンサルタント、Danielle Chiesi被告に、IBM、Lenovo、Advanced Micro Devices(AMD)に関するインサイダー情報を提供した罪を認めたと、Bloombergは報じている。
報道によると、関連する2件のインサイダー取引では、Moffat被告とChiesi被告を含む21人が起訴され、12人が罪を認めているという。起訴された中には、ヘッジファンドGalleon Groupを創設したRaj Rajaratnam被告も含まれる。Rajaratnam被告らは、Intel、Google、IBM、AMDなど複数のハイテク企業のインサイダー取引に関与したとして、連邦検事から証券詐欺の罪に問われている。
Rajaratnam被告とChiesi被告は共に、株式情報を利用した違法な取引で数百万ドルの利益を上げたとして起訴されているが、2人とも無実を主張しており、2011年の裁判を待っているところだ。
申し立てによると、Moffat被告はChiesi被告によい印象を与えようとして罪を犯したとされていたが、Moffat被告の弁護団は、Chiesi被告が交際関係を利用してMoffat被告を操り、極秘情報を手に入れたと主張した。Moffat被告は、自分自身はインサイダー取引に関与しなかったし、取引による利益も一切得なかったと主張し、執行猶予を要請することも弁護団に指示していた。
しかし、連邦判事のDeborah Batts氏は弁護側の要請を退けた上で、ホワイトカラー犯罪は「薬物犯罪や暴力犯罪と同じくらい、われわれの社会構造に破壊的な影響を及ぼす」と述べた、とBloombergは報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。