#6:Vision(未来への構想)
学生時代、不動産ビジネスで起業を目指していた友人がいた。彼は、目標とともに、どうしたらそこにたどり着けるかという独自のプランも持っていた。最初、彼は投資銀行に入り、不動産とは直接関係のないアセットマネジメントの仕事を始めた。そして、そこで充分なキャッシュを手に入れてから、満を持して不動産の世界に打って出た。彼は、起業という目的達成のためのシナリオを自ら作り、それを実践したのだ。
成功した起業家の共通点は、なんといっても「未来を想像する力」を持っていることだ。新たな考え方やコンセプトを作りあげるだけでなく、どこに向かい、それをどうやって実現していくのかという明確なイメージ、つまりビジョンを持っていることは起業家にとって不可欠な要素だ。
#7:Competitiveness(競争力)
「競うという姿勢」も重要なファクターだ。これを強烈に発揮できる人は、人生において、スポーツ選手のようにつねに競争にこだわって生きてきた人か、若いころに入った会社や業界が非常に競争の激しい環境でそこで揉まれてきた人が多い。
それは単に「負けず嫌い」という性格的なものではなく、競い勝ちするための姿勢であり、「戦略家」としての資質だ。成功するためには、勝ちたいという強い気持ちと、そこに到達するためのスキルを併せ持っていることが必要だ。
#8:Cash Funding(資金)
どんなビジネスを始めるにしても、「資金」は必要だ。これがなければ、ほかのどの要素が満たされていても、ビジネスを次のレベルに成長させることはできない。資金を持っている場合はよいが、持っていない場合には、投資してくれる相手を探さなければならない。そのためには、投資してくれる相手に対して、なぜ自分のビジネスのストーリーが、確信し得るものなのかを説得することも含めての、資金調達力が必要となる。