将来の姿
それでは、従来のDBAの役割はなくなってしまう運命にあるのだろうか?筆者はそうは考えていない。DBAは今後も必要とされるだろう。ただ、多くの企業において、「王国への鍵を守る門番」というステータスではなくなりつつある。そしてそういった流れは今後、さらに多くの企業にも広がっていくはずだ。
パフォーマンスという観点から見た場合、データベースは現在でも特殊な性質を備えているため、最高のパフォーマンスを引き出すためのシステム計画とチューンアップには、訓練を受けた経験豊富な専門家が必要となるのである。そして、すでに稼働しているレガシーアプリケーションも大量に存在している。さらに、数多くのアプリケーションが共有データベースにアクセスしているような環境では、DBAが調整役となり(トランザクションを適切なかたちで保護するために、ストアドプロシージャを記述する場合もしばしばある)、アプリケーション同士の競合を調停する必要がある。つまり、何らかのデータがある場合、そのデータを所有するアプリケーションからのアクセス制約は緩くしておきつつ、他のアプリケーションからのアクセスのことも考慮しておく必要があるわけである。開発者はこういった制約を見過ごしがちであるものの、DBAであればそういった見過ごしをすることがないはずだ。
開発の世界は急速に変化しており、仕事上のさまざまな役割もその影響を受けている。DBAや開発者、プロジェクトマネージャーの役割は特に、大きな影響を受けつつあると言えるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。