日本インフォア・グローバル・ソリューションズは12月9日、セールスフォース・ドットコムのPaaS「Force.com」上に構築されたアプリケーション3つを日本市場でも提供することを発表した。
インフォアが開発、提供するアプリケーションは「InForce Everywhere」「InForce Marketing Cloud」「InForce Ordering Cloud」の3つ。InForce Everywhereの日本語版を2012年春に、Marketing CloudとOrdering Cloudの日本語版を2012年冬に提供する予定だ。
今回の提携で米Salesforce.comは米Infor Global Solutionsに投資、インフォアは日本を含むグローバルでセールスフォース製品の販売代理店として、営業支援や顧客管理などの機能を持つ営業関連ツール「Sales Cloud」と顧客サービス支援ツールの「Service Cloud」を販売する。
InForce Everywhereは請求書や契約書、見積書、出荷、支払い、返品などの顧客関連情報を全社レベルの360度ビューで把握できる。インフォアの独自技術である「Infor ION」と接続できる。セールスフォースが提供する企業向け情報共有ツール「Salesforce Chatter」のソーシャルプロフィールやステータスアップデート、リアルタイムフィードなどの機能を通して、データをソーシャルネットワークで共有して、より効果的に顧客とかかわれるようになると説明している。
Ordering Cloudは価格や見積管理、受注管理、提案管理などの機能を提供する。Sales CloudやService Cloudのユーザーにより正確で分かりやすい価格情報と利用可能状況を提供する。Marketing Cloudは、グローバルなマーケティング自動化システム。インフォアのCRMパッケージ「Infor10 CRM Enterprise (Epiphany) 」のリコメンドエンジンと統合して、インバウンドとアウトバウンドの両方のキャンペーン管理、案件の成熟度管理といった機能を提供する。
インフォアのアプリケーションは日本の多くの製造業で利用されており、ユーザー企業の営業担当者はインフォア製アプリケーションにある製品や顧客などのクリティカルな情報に素早く、簡単にアクセスする必要があると説明。今回の提携は、そうした情報をSalesforceで表示できるようになるとともに、既存のオンプレミスのシステムを構成するデータベースやミドルウェアなどの設定に煩わされることなく、より多くの時間を製品の開発や販売に費やせると、そのメリットを強調している。