NECは2月21日、IAサーバ「Express5800」シリーズの新製品として1ウェイエントリサーバ計7モデルの販売を開始した。同日から出荷している。
今回の新モデルは省電力性能を向上させている。サーバの消費電力値の上限を設定できるパワーキャッピング機能を標準でサポートしている。装置自体の省電力化とあわせて最大約35%の電力を削減できるという。仮想化技術で集約することで最大70%の電力削減も可能としている。
パワーキャッピングの有効/無効のスケジュールも設定できることから、業務を優先する時間帯や電力を優先する時間帯を分けられ、ピーク需要時間帯の電力抑制などで活用できると説明している。
耐環境性能も向上させている。一般的な動作環境温度である35度を5度上回る40度にも対応できるほか、筐体内への塵埃の吸入を防ぐ防塵フィルタを新モデルすべてでサポートしている。塵埃は、テープドライブの故障原因の約3割、光ディスクドライブの故障原因の約9割を占めるといわれている。
業界最小クラスというスリムサーバ「Express5800/GT110d-S」では、防塵フィルタの目詰まり検出機能を新たにサポートしている。設置環境ごとに最適なタイミングでフィルタを交換できるほか、交換時期を事前に予測できることから、計画的に保守作業を行えるとしている。
今回は、初めてサーバを導入する企業に最適なモデルとして「Windows Small Business Server(SBS)2011 Essentials」をプリインストールしたモデルを製品化した。接続PC25台未満の小規模オフィス向けに、クライアントPCのバックアップやファイル共有などの機能を搭載しており、社外からのリモート接続もサポートしている。GUIの管理ツールを搭載していることで、特定のシステム管理者がいない環境でも手軽にサーバを導入できるとしている。
このモデルの発売に合わせて、ハードウェアのオンサイト保守とOSのサポートをパッケージ化した専用保守サービス「PlatformSupportPack」も提供する。希望小売税別価格は5万円から。
製品名 | 希望小売税別価格 | 構成/備考 |
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Express5800/GT110d (タワー型) | 7万8800円~ | Xeon E3-1220(4コア/3.10GHz)/Pentium G630(2コア/2.70GHz)/Celeron G530(2コア/2.40GHz)、2Gバイトメモリ、ディスクレス |
Express5800/GT110d-S (スリム型) | 10万8800円~ | Xeon E3-1220(4コア/3.10GHz)/Pentium G630(2コア/2.70GHz)、2Gバイトメモリ、ディスクレス |
Express5800/GT110d-S (水冷スリム型) | 15万700円~ | Core i3-2120(2コア/3.30GHz)、2Gバイトメモリ、ディスクレス |
Express5800/R110d-1E (ラック型) | 18万6000円~ | Xeon E3-1270(4コア/3.40GHz)/Xeon E3-1220(4コア/3.10GHz)/Pentium G630(2コア/2.70GHz)、2Gバイトメモリ、ディスクレス |
Express5800/E110d-1 (ラック型) | 10万円~ | Xeon E3-1260L(4コア/2.40GHz)/Celeron G530(2コア/2.40GHz)、2Gバイトメモリ、ディスクレス |
Express5800/GT110d (タワー型、プリインストールモデル) | 14万8000円~ | Pentium G630(2コア/2.70GHz)、4Gバイトメモリ、1TバイトHDD(SATA)、Windows SBS 2011 Essentialsプリインストール |
Express5800/GT110d-S (スリム型、プリインストールモデル) | 25万8000円~ | Pentium G630(2コア/2.70GHz)、4Gバイトメモリ、1TバイトHDD(SATA)、Windows SBS 2011 Essentialsプリインストール |