制御システム管理者の7割、ウイルス感染を懸念--対策に苦慮

田中好伸 (編集部)

2012-08-24 15:29

 プラントや工場などの制御システムの管理者を対象にしたセキュリティ意識調査によると、管理者の7割がウイルス感染を懸念しているが、4割は具体的な対策方法が不明という。トレンドマイクロが調査した。

 従来、制御システムは独自のOS、独自のプロトコル、閉じたネットワークで運用されるのが主だった。近年は、汎用OSと汎用プロトコルの採用、外部ネットワークとの接続、外部記録媒体を活用したデータ交換などのオープン化が進んでいる。

 これに伴い、制御システムの可用性に影響を与えるセキュリティ事故の報告数は増加傾向にあり、制御システムのセキュリティ対策の必要性も高まっている。

 調査では、管理者の75.8%が制御システムにウイルス感染リスクが存在すると回答し、73.5%が制御システムにウイルス対策の必要性を感じると回答している。だが、42.2%は、制御システムについて、ウイルス感染での被害を防止するための具体的なセキュリティ対策の方法が分からないと回答しているというのが実態だ。

 制御システムのウイルス感染に対するセキュリティリスクについて、管理者の46.6%が評価済みと回答。情報システム部門がセキュリティ対策に関与している場合には67.5%、関与していなかったり関与しているかどうか不明の場合では29.3%が実施済みという状況にある。

 このことから、トレンドマイクロでは、設備技術や生産技術の部門と情報システム部門が連携して対処するなど、新しい観点からリスクの評価と対策の検討を進めていくことが求められていると主張している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]