シュナイダー、ITインフラ管理ソフト新版--休眠サーバ特定機能などを搭載

田中好伸 (編集部)

2012-09-03 16:00

 シュナイダーエレクトリックは9月3日、データセンター向けITインフラ管理ソフトウェアの新版「StruxureWare Data Center Operation v7.2」を発表した。

 StruxureWare Data Center Operation(旧InfraStruxure Operations)は、データセンター内のマシンルームを再現したレイアウト画面でIT機器や物理インフラの現状管理、監視、電力使用効率(Power Usage Effectiveness:PUE)の自動測定、IT機器の資産管理などができる。新版のv7.2では、十分活用されていないサーバや休眠状態のサーバを特定してデータセンター内のIT機器の利用を効率化できるようになる。

 新版では、サーバなどの最大消費電力の情報だけではなく、実際にサーバが消費している電力の情報を管理することで、IT機器類に必要な電力と冷却を軽減して、最適化できるようになる。十分に利用されていないサーバやほとんど休眠状態にあるサーバを特定するレポート機能だけでなく、電力消費の多いサーバのレポートを活用して、アップグレードや負荷の分散、仮想化環境への集約促進、撤去の候補となるサーバをリスト化するといったこともできるという。サーバリソースの不規則な配置を最適化して、投資対効果(ROI)の向上に役立てられるとメリットを説明している。

 新版では「チャージバック」「自動関連付け」「IT資産監視」などの新機能も搭載されている。チャージバック機能は、ITコストを計算して、個々のユーザー部門に割り当てることができ、物理サーバや仮想サーバのレベルまで正確に請求処理を行えるという。

 自動関連付け機能は、検出されたIT機器を製造元やモデル名、IPアドレスなどのプロパティ情報をベースにインベントリと自動的に関連付けられる機能。IT資産監視機能は、IT機器が標準のプロトコルを通して継続的に検出、監視されるために、常に正確なデータを使用してインベントリを管理できると説明する。

 新版では、「Intel Data Center Manager(DCM)」「Cisco UCS Manager Plug-in」との連携機能も追加されている。DCMはサーバの消費電力を監視して、必要に応じて電力割り当てを調整できる開発キットだ。DCMとStruxureWare Data Center Operationの連携では、サーバなどの電力と冷却の使用状況をリアルタイムでより詳細に監視できるようになる。

 UCS Manager Plug-inは、IAサーバ「Cisco Unified Computing System(UCS)」との連携機能の役割を果たす。UCSユーザー企業は、インベントリの自動化やプロアクティブな警告を設定し、リアルタイムのデータを使用して、電力消費、CPUやメモリの使用状況を確認できる。

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