パロアルトネットワークスは6月18日、持続的標的型攻撃(APT)を検出、分析、防御するするためのアプライアンス「Palo Alto Networks WF-500」を発表した。価格は未公表。すでに提供されている。
パロアルトはファイアウォール製品を提供しており、ユーザー企業はパブリッククラウドベースの防御システム「WildFire」を無償で利用できる。WildFireでは、ファイアウォールが不審なファイルを検出すると、ファイルがアップロードされ、パロアルトのシステムと専門家が分析する。
マルウェアやAPTと判定されると、ファイルのシグネチャが生成され、WildFireを利用しているユーザー企業のファイアウォールに自動で送信される。こうした仕組みを取ることで、亜種を含む新種のマルウェアから防御できるとともに、マルウェアが生成するトラフィック、マルウェアを制御するコマンド&コントロールサーバとのトラフィックなども防げる。
今回のアプライアンスは、WildFireの機能をユーザー企業のネットワーク内部で実行できるというもの。不審なファイルの検出、分析、排除をユーザー企業のプライベートクラウド内部で実行できる。分析結果をパブリッククラウドのWildFireに送信する機能やWildFireから最新のシグネチャを受信する機能も利用できる。
WF-500は、パブリッククラウドであるWildFireを導入できないユーザー企業への対応を目的に設計。包括的な脅威検出とサンドボックス分析機能をユーザー企業が所有するプラットフォームで実行できる。同社では、今回のアプライアンスについて、APTを検出から分析、防御までを迅速に徹底して行う“クローズドループ型”プラットフォームという言葉で表現している。