幕張メッセで6月12~14日に開催された「Interop Tokyo 2013」。基調講演の様子を筆者の視点から紹介する。特に目を引いたのが、いよいよ商用ネットワークでの利用が見えてきたOpenFlowとSDNの動向だ。
クラウドの基盤を発展させるOSS
米Citrix SystemsのPeder Ulander氏
先日紹介した「SDN ShowCase」についてのディスカッションに加え、もう1つ注目したセッションは米Citrix Systemsのクラウド プラットフォーム グループ プロダクトマーケティング バイスプレジデント、Peder Ulander氏による「最新オープンソース主導のクラウド、ネットワーキング」。
Ulander氏は、オープンソースソフトウェア(OSS)が、サーバ仮想化において主流となるポジションを確立してきたいきさつ、さらにネットワークやストレージの仮想化についてもOSSが牽引しつつある現状、そして今後の展望について語った。
「今、メインフレームからクライアント/サーバ、そしてクラウドコンピューティング、すなわち第3のプラットフォームへの移行期にあります。ここでは、ソフトウェアが主役になってきています。エンタープライズでも、ハードウェアやシステム構築から考え直さないといけません」とUlander氏は語る。
クラウドへのパラダイムシフト
クラウドにおいて、ITの姿は構築・運用から集約・配布へと移り変わり、ITの果たす役割もビジネス寄りのものへと変わっていく。このクラウド時代をもたらした鍵の一つが、OSSのサーバ仮想化プラットフォーム「Xen」だ。
「当社は6年前、Xenを開発していたXenSourceを買収しました。しかし、その開発は1社で進めるのではなく、社外、すなわちLinux Foundationへと託しました。テクノロジを前へ進めようという考えです。実際、これによっていろいろな業界リーダーが参画してきて開発のスピードも上がり、XenはAmazonなど多くのクラウドにおいて、その基盤として組み込まれています」(Ulander氏)
Xenは現在、パブリッククラウドの上位5つのうち4つの基盤となっている