静静岡銀行は、紙文書と電子文書をまとめて管理する統合文書管理システムを10月21日から稼働、文書の運用体制を強化している。システムを開発した日立が11月28日に発表した。
統合文書管理システム イメージ
統合文書管理システムは、契約書や申込書など紙文書をライフサイクルで管理するとともに、報告書や会議資料などの電子文書を一元的に管理できるという。
法定書面など紙による保管が必要な文書には、バーコードの文書IDを付加し、ラベルを出力、添付する。この文書IDを利用して、保管期限が到来して廃棄するまでライフサイクルを通じた責任や所在をシステムで管理できる。
使用後に一定期間が経過し、手元に置く必要のない紙文書は、集中保管部署(ドキュメントサービスセンター)に移管する。システム上で移管情報の登録、所在の更新などを集中的に管理する。紙文書管理を厳重化し、紛失を防止して確実に廃棄まで管理できることから、セキュリティを強化できるという。
集中管理する紙文書を業務で利用する時は、極力紙を送付せず、集中保管部署でスキャンして、利用部門が電子的に参照できるようにしている。報告書など行内で作成、利用する文書は原本を電子化してデータをシステムで保管、管理する。
静岡銀行は、2010年から日立と共同で文書管理改善の全体構想を検討、保管期間や文書の取得や生成から廃棄までの管理、ペーパーレス推進など、行内統一での文書管理のルールを整備してきた。静岡銀行では新たに本部オフィスを構築する際、ペーパーレスを推進。既存の各部保管文書の約75%、新規発生文書の約60%の削減することができたとメリットを強調している。
文書管理ルールの整備、実行計画策定は日立コンサルティングが担当。日立ソリューションズの企業内コンテンツ管理(ECM)ソフトウェア「ラビニティ ECM」を活用した。