アステラス製薬は、自社コーポレートサイト運用基盤の再構築に際し、パブリッククラウド「Amazon Web Services」(AWS)と「Trend Micro Deep Security」(TMDS)を活用したシステムを採用した。導入を支援した富士ソフトが12月11日に発表した。
アステラス製薬は泌尿器疾患、免疫疾患(移植を含む)および感染症、がん、精神・神経疾患、糖尿病合併症および腎疾患の5領域を重点研究領域に掲げ、研究開発型のグローバル製薬企業として積極的に事業展開を図っている。同社コーポレートサイトは、患者とその家族、医療関係者、株主・投資家などへの情報発信だけでなく、治験協力者募集や研究公募サイト「a3(エーキューブ)」など、複数の重要な役割を担っており、24時間365日の無停止稼働が求められている。これまではレンタルサーバを用い、災害対策用として遠隔地にバックアップサーバを設けていたが、その切り替えは手動だった。
サーバ老朽化に伴うコーポレートサイト運用基盤の再構築に際し、同社では、復旧作業の効率化および迅速化、アプリケーション資産継承、ITコスト削減などの要件を掲げ、複数ベンダーからの提案を受けて検討を行った。その結果、AWSのSLA(サービス品質保証)や安定した稼働実績、国内外の複数のデータセンターを活用した災害耐性、TMDSの堅牢なセキュリティなどを評価し、富士ソフトが提案したシステムを採用した。
アステラス製薬 導入事例(出典:富士ソフト)
今回の移行により、災害対策やセキュリティ強化だけでなく、運用業務の大幅軽減や予測不可能な急激なアクセス増加への柔軟な対応も可能となったとしている。