大塚商会、営業利益2割増--XPサポート終了対策でSI事業が好調

大河原克行

2014-02-04 07:30

 大塚商会は、2013年度(2013年1月~12月)の連結業績を発表した。売上高は前年比9.5%増の5645億円、営業利益は20.0%増の339億円、経常利益は15.2%増の335億円、当期純利益は24.5%増の202億円となった。

 大塚商会の大塚裕司社長は、「売上高は引き続き過去最高を更新した。また、営業利益、経常利益、当期純利益は、いずれも2007年以来の過去最高益を達成した。連結、単体ともに年間計画を達成し、4期連続の増収増益。各四半期とも過去最高水準の売上高で推移した。全業種で売り上げ伸張が見られた。2012年には連結で売上高5000億円突破を目指したが、2013年は単体で初の5000億円突破となった」と総括した。

大塚商会の大塚裕司社長
 大塚商会の大塚裕司社長

 単体業績は、売上高が10.0%増の5216億円、営業利益は20.8%増の305億円、経常利益は21.0%増の315億円、当期純利益は35.9%増の197億円となった。

 部門別では、システムインテグレーション事業の売上高が前年比14.6%増の3320億円。景気回復による積極的なIT投資や、Windows XPのサポート終了に伴う買い換え需要および節電対策需要により、PCおよび複写機の販売台数が増加したのが要因となったほか、「中小型案件の積み上げ成果があった」という。

 PCの販売台数は、前年比30.5%増の93万2607台と過去最高を記録。複写機は7.3%増の3万4432台、そのうちカラー複写機は11.4%増の3万449台となった。なお、サーバは、クラウド化の進展、サーバ統合の流れもあり、前年比3.1%減の3万7989台になったという。「だが、サーバの落ち込みは業界全体よりも少ない」とした。

 サービス&サポート事業は、売上高が前年比2.9%増の2318億円。たのめーるが前年比4.2%増の1223億円と伸張。保守なども成長したという。

たのめーるの口座数が初めて100万口座を突破

 たのめーるは、調達ASPサービスの「たのめーるプラス」が145社、大企業向けオフィスサプライ通販の「MAたのめーる」が2万2696口座、オフィスサプライ通販の「たのめーる」が101万8939口座、個人向け通販の「ぱーそなるたのめーる」が29万1417会員となったほか、ウェブサービスでは、2013年実績で143万人が利用したという。「たのめーるの口座数は、初めて100万口座を突破した」ことになる。

 「サプライは、売上高が第4四半期に伸び率が鈍化しているが、採算性の低い製品の案件受注を控えたことが影響しており、むしろ収益性は改善している。筋肉質な体質になっている」と説明した。

 コピー用紙の出荷量は、12月実績で前年同月比2桁増になっており、「これは、世の中のビジネスが動いていることの証である」とした。その他事業は、売上高が前年比4.2%増の6億円となった。

 なお、たのめーる以外の重点戦略事業の業績は、SMILEが22.8%増の110億円、ODS21が3.1%増の435億円、OSMが5.0%増の504億円となった。好調な業績の理由の1つとして、大塚社長が挙げるのが「S-SPR」と呼ぶ同社の社員向け支援システムの効果だ。

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