既存の一枚岩的なオンプレミス主体のアプリケーションだけでは、急激な変化に対応することは難しくなる――。ガートナー ジャパンが企業向けアプリケーションの展望の中で提言している。
近年、日本での企業向けアプリケーション市場では、クラウドやモバイル、グローバル化の急速な進展を受け、アプリケーションの開発や統合、展開する従来のアプローチが陳腐化しつつあると指摘する。
このような環境変化を受け、企業は今後、既存のアプリケーション環境を変革し、進化させていく必要に迫られる指摘した。総じて、IT部門には一層の“スピード”と“割り切り”が求められるとしている。
ガートナーは、クラウドやモバイルなど、コンシューマーITの世界での活用が先行してきた新興技術が企業向けアプリケーションにも影響を与え、エンタープライズITにコンシューマーITの要素が急速に取り込まれつつあると説明した。
また、海外拠点を含むグローバルでのビジネスプロセスの標準化や情報の一元化に取り組む企業からガートナーに寄せられる問い合わせが増えていることを明かした。
ガートナーは、IT部門が企業ITの“コンシューマライゼーション”と“グローバル化への対応”という2大トレンドに対応する必要があると指摘。既存の一枚岩的なオンプレミス主体のアプリケーションのみでは、こうした急激な変化に対応することは難しくなるとしている。