IDC Japanはスマートフォンやタブレット、PCの私物機器をプライベートの時間に仕事で利用している状況を調査、3月12日に結果を発表した。56.6%が私物機器をプライベートの時間に仕事で利用していることが明らかになった。
スマートフォンやタブレット、PCのうち複数の機器の所有者は、どれかではなく、すべてを仕事に利用する傾向にあるという。3種の機器の所有者のうち、すべての機器を仕事に利用しているのは33.7%だった。
「個人所有機器を仕事で利用している」という回答者を対象に、それぞれの機器の「個人利用」と「仕事での利用」のバランスについて聞くと、「仕事利用のみ」「仕事利用が大半」という仕事利用中心のユーザーが、約15~17%だったという。
スマートフォンやタブレット、PCを購入するとき、仕事でも利用することを想定して 選択している可能性が高いと指摘。個人所有機器で仕事をする志向を持つ人は、所有するすべての機器を仕事で使いこなそうとする意識が高いと想定されるとした。
この結果、マルチデバイスを密接に連携させたワークスタイルに関する機能やサービスの提案は、プライベートな時間の一部を仕事に充てる志向の高いユーザーに対して、訴求力を持つと説明している。
家庭向けPC市場ではコモディティ化が進行しているが、タブレットやスマートフォンも製品としての成熟は早く、早期に高付加価値化が難しい状況となる可能性があるとIDCは指摘。個人向け製品のビジネス利用領域に、コモディティ化を回避する付加価値創出の機会があると提言している。
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個人所有機器の「個人利用」と「仕事利用」のバランス(スマートフォン:N=283、タブレット:N=335、PC:N=496 IDC Japan提供) “対象者は「個人所有機器を仕事で利用している」と回答した人から抽出。個人所有機器の利用バランスにつき、再度「個人利用のみ」の項目を含めて択一形式でたずねている。現在の利用バランスとして考えたときの仕事量や仕事で利用した時期などについて解釈の幅があるため、この項目を選択する人がいたと考えられる(IDC)”