内閣官房、日本版「ITダッシュボード」を公開

山田竜司 (編集部)

2014-07-10 08:28

 内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室(IT総合戦略室)が7月4日からITダッシュボードシステムを公開している。ITダッシュボードは、各府省が保有する情報システムの数や予算などをグラフで表示するもの。開発を担当した富士通がシステム概要を発表した。

 ITダッシュボードでは2013年6月14日に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」に掲げられている施策の進捗状況や、政府が保有する情報システムに関する情報などが公開されている。

 内閣情報通信政策監(政府CIO)の遠藤幸一氏はサイトで「投資に対する効果を着実に発現させていくためには、投資に関して年次の目標を設定し、途中段階の進捗状況を把握するとともに、状況に応じて適切な対策を講じていくことが重要であり、今回開設するITダッシュボードは、国民の皆さまに、その状況を知っていただくためのもの」とし、ITダッシュボードの意義を説明している。


IT ダッシュボードシステム

 利用者が直感的な操作でグラフや表などの分析軸を変更、分析できる機能や、利用者がCSV形式、WebAPIなどの機械判読可能な形式でデータをダウンロードできる機能、利用者から、システムに対する意見、要望をアンケートなどにより受け付ける機能を持つ。


投資額と状況の進捗が把握できる

 システムでは、2012年7月4日の電子行政オープンデータ戦略を踏まえ、システムで扱う全てのデータを二次利用できるようCSVやウェブAPIでも提供している。

 IT総合戦略室は、利用者視点でのシステム開発を進めるため、富士通とともにアジャイル開発を採用し、毎月政府CIOにシステムを確認し、フィードバックを得ながら開発を進めてきたという。今後も利用者からの意見や要望を逐次反映させるとした。

 システムは、オープンソースと富士通社のパブリッククラウド「FUJITSU Cloud IaaS Trusted Public S5」を採用、開発コストを抑制したと強調した。

 世界最先端IT国家創造宣言では、ITガバナンスの強化、攻めのIT投資と無駄の徹底排除、政府全体を通じた戦略的なIT投資管理を実現するといった内容が宣言されており、その施策として日本版ITダッシュボードの整備が進められていた。

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