「サービス業ではタブレットの導入成果が大きいほど業績が良い」--IDC調査

山田竜司 (編集部)

2014-10-15 07:30

 IDC Japanは10月14日、サービス業でのタブレットソリューション市場の調査結果を発表した。タブレット本体やその導入に付随する設備、アプリケーション、サービス、保守費用などを含むタブレットソリューションの市場規模は、2013年に1240億円、2014年は1372億円と予測。2013~2018年の年平均成長率(CAGR)は9.7%、2018年には1974億円になるとみる。2013年のタブレットの出荷台数は34万8000台、2014年は42万8000台、2013~2018年のCAGRは21.1%、2018年には90万6000台と予測している。

 サービス業を対象にしたユーザー調査では、企業の15.5%がタブレットを導入したと回答しており、導入した成果についての設問では「成果 大」との回答が13.3%、「成果 あり」52.6%、「成果 なし」は34.1%という結果だった。これらの企業の業績を調べると「成果 大」と回答した企業は平均で6.3%業績を伸ばしている。また「成果 あり」の企業は3.3%、「成果 なし」も1.3%伸びていた。

 これにサービス業全体の平均業績伸長率0.5%減を考慮して比較すると、タブレットを導入した企業は「全体平均」よりも伸長率が高く、しかも伸長率が高い順に並べると「成果 大」「成果 あり」「成果 なし」の順に並び、導入した成果が大きいほど企業の業績が良いという相関関係があった。

 IDCは、タブレットを導入したことにより会社の業績が著しく伸びたと回答した経営層は4.3%と少なく、タブレットが会社の業績アップに貢献したとの実感が得られていないと指摘。一方、タブレットの成果が大きいほど業績が良いなど正の相関があるという調査結果が出ており、この点が正しく経営層に伝わらないとタブレットの導入を阻む要因になりかねないと分析している。


2013~2018年 サービス業 資本金規模別 国内タブレットソリューション売上額予測

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]