デジタル化された職場では「聞く」が難しい--アクセンチュア調査

山田竜司 (編集部)

2015-03-13 18:20

 アクセンチュアは3月13日、“多様な働き方”に関する調査「#ListenLearnLead(聞き、学び、リードする)」の結果を発表した。グローバルで活躍するビジネスパーソンの多くは「自分自身をよい聞き手である」(96%)と認識し、「マルチタスクで仕事を行っている」(98%)という結果が出た。デジタル化による弊害では「デジタル化された現在の職場は人の話を聞くことが非常に難しくなっている」(64%)という結果も出ている。

 66%は「マルチタスクのおかげで、今まで以上に多の仕事をこなすことができる」とした一方、デジタル化など、スマートワークを推進していくことに課題を感じているという。3分の1以上は「注意力が散漫になり、最良の状態を保つことが難しい」(36%)とし、「集中力の欠如や業務の質の低下につながり、チーム内の人間関係を希薄にしている」(36%)という結果が出た。

 仕事を妨げるものとして「電話応対」(79%)や「予定外の会議または来客」(72%)とする割合が、「インスタントメッセージ」(30%)や「携帯メール」(28%)とする倍以上となった。

 回答者の8割は電話会議中に全く別の作業を行っており、その内訳は「仕事のメール」(66%)や「インスタント・メッセージ」(35%)、「個人のメール処理」(34%)、「ソーシャル・メディア」(22%)、「ニュースや娯楽情報の参照」(21%)という結果だった。

 アクセンチュアは、デジタル技術によって実現すべきことは、さまざまな個性、バックグラウンドを持った社員の仕事にするやりがいや意欲を高め、コラボレーションやイノベーションを実現するための潜在的な可能性を引き出していくことであると説明している。

 調査は、2014年11月に世界30カ国の中規模から大規模の企業で働く3600人を対象にオンラインで実施。米国や日本のほかにアジア、欧州、中東など。それぞれの国や地域の回答者は最低100人、アメリカは50人、中華圏は300人、ドイツ、北欧、イギリスからはそれぞれ200人が調査対象となった。

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