Amazon Web Services(AWS)といえばハイテク、小売、財務などの業界の大手企業をユーザーとしていることで知られているが、公開データに無料でアクセスできるパブリックデータサービス「AWS Public Data Sets」では慈善的な側面を強化している。
AWS Public Data SetsはAWSのクラウドアプリに統合できるライブラリで、今回、米地質調査所(USGS)と米航空宇宙局(NASA)の合同イニシアチブである地球観測衛星のLandsatが収集した約8万5000点のデータを公開することになった。
Landsatのデータは「継続的に更新される宇宙から見た地球のイメージとデータとしては世界最大のレポジトリ」とうたわれており、公共機関と企業の両方が農業や林業から都市計画や災害復旧までさまざまなプロジェクトに利用している。
Landsatのデータを利用する企業には、地理マッピングソフトウェアのEsri、技術コンピューティングソフトウェアのMathWorks、データ視覚化・マッピングのDevelopment Seedなどがある。
MathWorksでイメージ処理分野のソフトウェア開発マネージャーを務めるSteve Eddins氏は米国時間3月19日付のブログで、無料でダウンロードできるMatlabベースのツールを利用して、Landsatのメターデータを活用してビジュアル化する方法を紹介している。
「Landsat 8は地球の変化に関する研究にとって素晴らしいリソースであり、森林伐採、人口増加、氷河の後退などさまざまな科学的取り組みで利用されている」とEddins氏。「MATLABユーザーはツールを利用してAWSがサポートするLandsat 8イメージを土台に構築できる。EC2インスタンス上でも利用でき、ダウンロードに要する時間を回避してより短時間でイメージの処理が可能になる」と続けている。
AWSは米国政府のClimate Data Initiativeでも協力している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。