Veritasというブランドは、IT業界のブランドとして名が通っているとは言えないかもしれない。しかしSymantecから分社した暁には、その状況に変化が訪れそうだ。
Symantecの情報管理(IM)事業を担当する新会社Veritas Technologiesは、Symantecのエンタープライズ向けバックアップ製品「NetBackup」をポートフォリオの中核に据えようとしている。
今回新たにリリースされた最新バージョン「Veritas NetBackup 7.7」は、「VMware vSphere 6」やMicrosoftの「Hyper-V」とのデータセンター内での統合を強化するとともに、「Amazon Web Services」(AWS)や「Google Cloud Storage Nearline」をはじめとする他のクラウドプロバイダーの製品を利用したハイブリッドクラウド導入を支援するために開発された製品だ。
またVeritasは、非構造化データにまつわる情報ガバナンスの向上を目指すSymantecのツール「Data Insight」もアップグレードする。「Veritas Data Insight 5.0」では、オンプレミスのストレージプラットフォームとBoxのクラウドストレージを横断したガバナンスのサポートが実現される予定だ。この製品のリリースは2015年夏とされている。
Veritasはさらに、非構造化データに対するより深い洞察の提供を目標に掲げ、独自の新製品も発表した。「Veritas Information Map」はNetBackupからメタデータを取得し、ユーザーフレンドリーな方法で視覚化することで、ストレージリポジトリをまたがって存在する潜在的なリスクや無駄を見つけ出せるようにする。この製品のリリースは2015年夏とされている。
既にリリースされている新製品には、サービスレベル合意書(SLA)の順守を支援する「Veritas Resiliency Platform」や、物理環境と仮想環境における多階層アプリケーションを管理する「Veritas InfoScale」がある。なおVeritas InfoScaleは新しい価格モデルでの販売となっている。
Symantecは2014年10月に分社化を発表していた。今回の製品発表により、Veritasの分社化のタイムラインに関する新たな情報が提供されたことになる。運営面でのVeritasとSymantecの分社化は現在のところ、2015年10月に予定されており、分社化の完了は2016年1月までと見込まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。