Amazonは米国時間9月1日以降、Amazon.comサイトで「Flash」を用いた広告を受け付けないことを明らかにした。
Amazonによると、この決定はデスクトップ向けブラウザの多くがFlashをブロックすることを決め、またセキュリティ専門家たちがAdobe Systemsに対し、このブラウザプラグインの提供終了を求めていることに対応したものだ。
Amazonは先ごろ更新した同社の広告ポリシーで次のように述べている。「この決定は、先日アップデートされたGoogle『Chrome』のブラウザ設定、またMozillaの『Firefox』とAppleの『Safari』の既存のブラウザ設定で、ウェブページ上で表示されるFlashコンテンツが制限されることを受けた措置だ」
「この変更によって、Amazonでの快適かつ一貫性のある体験を引き続き顧客に提供すること、またサイト上に表示される広告を適切に機能させて、パフォーマンスを最適化することが可能になる」とAmazonは説明している。
ChromeにはFlashがプリインストールされているが、Googleは6月、同ブラウザにおけるFlashの扱いに関して新たな方針を発表した。Chromeで近く、そのウェブページの中心的な要素ではないFlashアニメーションを一時停止し、(中心的なコンテンツである)動画の再生が維持されるようにするというものだ。最近のFlashをめぐる懸念の大半はセキュリティに関連しているが、この変更は消費電力の低減を意図したものだった。
さらに7月には、GoogleとMozillaが、Flashに3つのゼロデイ脆弱性が存在するとのリークを受けて、それぞれのブラウザで一時的に「Flash Player」をブロックした。これら脆弱性の一部はその後、米Yahooの訪問者を標的としたマルバタイジング攻撃に利用されている。このとき、Facebookのセキュリティ責任者Alex Stamos氏は、AdobeにFlash Playerの提供終了を呼びかけた。
またMozillaは2015年に入って、Flashに代わるものとして想定されている技術「Shumway」の開発を進めている。
オンライン広告業界全体がFlashから離れてHTLM5へ向かいつつある。そうしたなかでInteractive Advertising Bureau(IAB)は新しい広告フォーマットの仕様案を公開している。これは、パブリッシャーと広告主に対して、このデスクトップおよびモバイル向け広告のHTML5を使用した標準を利用するよう促すものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。