安川情報システムは、統合基幹業務システム(ERP)に「SAP S/4HANA」を採用し、システム基盤として伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が提供するIaaS「CUVICmc2」を採用する。2016年夏から構築を開始し、2017年春からの利用を予定している。3月10日に発表された。
安川情報システムは、産業用ロボットやサーボモーターなどを開発、生産する安川電機の情報関連グループ会社として、設立以来約40年、安川電機とグループ会社の基幹システムの構築と運用を担当している。
2011年から安川情報システムが進めるERPのグローバル展開やグループ展開では、独自テンプレートの開発やコード体系の標準化などを進めてきた。ERPパッケージ「SAP ERP」を約2年間でアジア6拠点に展開し、現在までに国内外14拠点への展開を完了している。また業務運用支援として「SAP Solution Manager」の導入も進めている。
CUVICmc2は、SAP製アプリケーションをはじめとする基幹系システムに特化したIaaS。性能保証、高セキュリティ、実使用料による従量課金が特長のパブリッククラウドで、20%から50%のコスト削減が期待できる。
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安川情報システムは今回、クラウド上にS/4HANAを構築することで、インフラへの投資コストを抑制し、アプリケーションへの戦略的投資に集中する。ノウハウを蓄積し、アプリケーションの開発と運用と合わせてCUVICmc2を使用したSAPアプリケーションを展開していくことで、ユーザーの競争力強化につながるシステムを提供していく。
同社は基幹システムの構築と運用のノウハウを生かし、主に製造業のユーザー向けにSAP ERP移行や関連システムとの連携などのサービスを提供していく。今後は、運用支援に向けた、SAP認定コンサルタントが常駐するグローバルサービスセンター(コールセンター)の開設も予定している。