Microsoftはこのところ、種類の異なる製品やサービスをバンドルし、スイートとして提供しようとする場合が多い。そうした中、「Open Mind Studio」と呼ばれる新しいスイートが用意されているようだ。MicrosoftのApplications and Services Group(ASG)のエグゼクティブバイスプレジデントQi Lu氏が米国時間8月2日の講演中に使用したスライドを見る限り、Open Mindは機械学習用の「Visual Studio」のようである。筆者はThe Walking Catのツイートのおかげで、このスライド群を見つけることができた。
Qi Lu氏が「Stanford Scaled Machine Learning Conference」で行った「Machine Learning @ Microsoft」プレゼンテーションで使用したスライドの一部
Microsoftは、機械学習の知性をより一層「Bing」や「Outlook」「Skype」「HoloLens」にいたるまで、同社の製品スタック全体に組み込んでいる。Microsoftの中核となる機械学習のプラットフォームには、「Azure ML」クラウドサービスや「Microsoft R Server」「Computational Network Toolkit(CNTK)」「Cognitive Services」「HDInsight」の「Spark」などがある。
Microsoftの「Cortana Intelligence Suite」は、同社が提供している機械学習関連のソフトウェアおよびサービスのバンドルだ。「Azure Machine Learning Studio」という関連ツールもある。これは、ユーザーデータに関する予測アナリティクスを構築、テスト、および展開するためのドラッグ&ドロップツールだ。
そしてMicrosoftの製品群に、新たな機械学習スイートがあるようだ。Qi Lu氏はスタンフォード大学での講演で、「Open Mind Studio: the 'Visual Studio' for Machine Learning」(Open Mind Studio:機械学習用の「Visual Studio」)というものについて説明した。
Open Mind Studioは正式に発表されておらず、顧客向けに提供されてもいないはずだ。Open Mind Studioがリリースされる可能性や時期についてMicrosoftにコメントを求めたところ、スライドに記載されている内容以外にコメントすることはないと広報担当者は回答した。Microsoftは9月下旬に開催する「Data Science Summit」まで、Open Mindを正式に発表しないつもりかもしれないと筆者は見ている。
Lu氏のスライドを見る限り、Open Mind Studioはさまざまなコンピューティングプラットフォームで動作し、データストレージやコンプライアンス、リソース管理、スケジューリングなどに共通のフェデレーテッドインフラストラクチャを使用するようだ。さらに、Microsoftの「Computational Network Toolkit」(CNTK)のほか、「Caffee」や「TensorFLow」といったMicrosoft以外の深層学習フレームワーク、「Hadoop」や「Spark」といったオープンソースのコンピュテーションフレームワーク、「SCOPE」や「ChaNa」などMicrosoftのコンピュテーションフレームワークも統合する。
提供:Microsoft
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。