国内の中堅中小企業でオンライストレージサービスが急速に普及していることが分かった。ノークリサーチは10月28日、中堅中小企業における2016年の文書管理、ファイル管理、オンラインストレージサービスの導入社数シェアと今後のニーズを発表した。対象企業は日本全国、全業種の500億円未満の中堅中小企業で、有効回答件数は1300社。
文書管理、ファイル管理、ストレージサービスの市場について、リポートでは「自社内設置型」と、ASPやSaaS形態の「オンラインストレージサービス」に分けられるとした上で、「最も主要な文書管理、ファイル管理、オンラインストレージサービスの運用形態」についての回答を2015年調査と今回の調査で比較している。その結果、オンラインストレージサービスに相当する「ASP/SaaS利用」と答えた割合は7.9%から35.9%へ大幅に増加していた。
最も主要な文書管理、ファイル管理、オンラインストレージサービスの運用形態(年商500億円未満全体)
ただし今回、導入済みの文書管理、ファイル管理、オンラインストレージサービスを複数回答可で尋ねた結果では、オンラインストレージサービスと従来から存在する自社内設置型の製品が併存する状況となっている。
導入済みの文書管理、ファイル管理、オンラインストレージサービス(複数回答可、年商500億円未満全体)
また、最も主要なファイル管理、文書管理、オンラインストレージサービスの「端末環境」を尋ねた結果、全体で見ると「デスクトップPC」や「ノートPC(社内利用&企業所有)」が依然として多く、社外からノートPCやスマートデバイスを用いて利用する割合は少ない結果となった。だが、ASP/SaaS(オンラインストレージサービス)を利用する場合では、ノートPCやスマートデバイスによる社外からの利用が多いことが確認できた。
最も主要なファイル管理、文書管理、オンラインストレージサービスの端末環境(複数回答可、年商500億円未満全体)
さらにリポートでは、「社外からの利用」(オンラインストレージサービスで多い利用形態)では「特定のフォルダやファイルを社外に公開できる」や「Active DirectoryやLDAPと権限管理を連携できる」といった機能が重視されていることも伝えている。