IoT通信キャリア「SORACOM」が米国進出--新料金も発表

藤井涼 (編集部) 飯塚 直

2016-11-30 11:34

 ソラコムは11月30日、IoTデバイス向けに最適化された通信プラットフォーム「SORACOM」を米国でも提供すると発表した。米国Amazon.comで、3in1のSIMカードを販売。1枚で標準/micro/nanoサイズに対応する。米国国内では、AT&T、T-Mobileのネットワーク(2G/3G)が利用できる。

 米国に拠点のある利用者は、米国内で「SORACOM Air」データ通信SIMを1枚単位で購入できるようになり、デバイスにSIMを挿すことで、SORACOMのすべてのサービスを利用して、IoTシステムを構築できるようになるとのこと。

 同時に、米国でのビジネス提供体制を整え、すでに日本で展開しているパートナープログラム「SORACOM パートナースペース」(SPS)を米国においても開始。これにより、米国でIoTシステムの展開を考えている希望者に、SORACOMを利用した迅速なIoTシステム構築・運用を支援できるという。

グローバル対応「SORACOM Air」 の米国用 SIM (商品コード: SU001)
グローバル対応「SORACOM Air」 の米国用 SIM (商品コード: SU001)

 また、グローバル対応のSORACOM Airの新料金体系も発表された。SORACOM Airの料金は、初期費用、基本料金、データ通信料金の3つで構成されるが、初期費用はSIMカード1枚あたり5USD(送料別)、基本料金は通信開始までは0USD(1年間まで無料)、通信開始後は0.06USD/日(1カ月使い続けると、1.8USD)となる。

 データ通信料金は、使った分だけの従量課金となり、0.08USD/MB~。また、SIMを登録してからデータを送信するまで、基本料金は1年間無料となるため、IoT端末にSIMを埋め込んで販売した際には、基本料金を発生させることなく、任意のタイミングで利用を開始できる。

 回線管理のユーザーコンソールやAPI、その他SORACOMプラットフォームのサービスをすべて利用できるほか、複数のキャリアと接続しており、1枚のSIMで、120を超える国と地域で利用可能。ただし、接続エリアにより、データ通信料が変わるほか、接続可能なキャリアは随時変動の可能性があるとのこと。

 同社によると、今回発売開始するSIMは、米国内での利用に合わせた仕様となっている。現時点では米国のみで販売するが、順次流通ルートを整備し、各国で販売できるように拡大するという。

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