米Cisco Systemsの最高経営責任者(CEO)を務めるChuck Robbins氏が来日し、記者の質問に答えた。
Robbins氏は、生み出されるデータをすべてクラウドに上げるのではなく、生成された場所であるエッジ側で処理することを意図する「フォグコンピューティング」を推進していることについて、「分散処理の汎用コンピューティングにおいて、エッジ側で勝利する必要がある」と述べた。日本を含む製造業者との協業における中核的な技術になっていると話した。
米Cisco SystemsのCEOを務めるChuck Robbins氏
エッジコンピューティングを採用することにより、アプリケーションの分散展開が可能になると同氏。Ciscoはファナックと、工場のロボットやセンサなどから集めたデータを分析し、製造業の本丸と言える製造設備などをソフトウェアで制御する機能の提供で協業している。
コニカミノルタとはIoT基盤の提供でパートナーシップを組むなど、製造業の要となる生産現場における基盤提供に注力する。
「こうした協業で実装する仕組みも、フォグコンピューティングを前提に構築している。無駄なものをネットワークに上げない。現場で組み込んでいく」と強調した。
今後、10~15年の世界を見たときに、「接続性」がキーワードになり、その上でビジネスを実装するためのアプリケーションが重要と指摘。1月に37億ドルでの買収を報じられたアプリケーションパフォーマンス管理のAppDynamicsについても、背景にこうした狙いがあったとRobbins氏は述べた。