セキュリティの論点

AIにセキュリティを任せたら--「サービス停止」より「情報漏えい」を選ぶ根拠

中山貴禎 2017年07月14日 07時00分

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 最近、将棋で史上最年少の14歳と2カ月で四段に昇段し、初の黒星を付けられるまで公式戦で29もの無敗連勝を記録した、藤井聡太四段に関連する話題でもちきりですね。彼は3歳の頃から「キュボロ」というスイスの木のおもちゃでよく遊んでいたそうですが、現在は注文が殺到して半年以上の入荷待ちになったという逸話も耳にしました。

 将棋やチェスなどの「天才」というキーワードから連想されるものに、「人間対人工知能(AI)の対決」もあります。AIは囲碁では人間に勝てないと言われていましたが、2016年にはGoogle DeepMindの「AlphaGo」が最高峰のプロ棋士に勝利しました。

 報道を見るに、アトムやドラえもんのように「人間以上に人間らしくマルチタスクをこなすAI」と友人になれる日は、まだまだ遠そうです。しかし、特定のタスクのみを担う特定の職業でAIが人間を上回ることは、すでにあるかもしれません。


 つまり「機械が人間の手を借りずに、全てのタスクを、人間の労働者よりも上手に、かつ安価に行えるようになる(高レベル機械知能=High-Level Machine Intelligence:HLMI)」ことが実現し、人間にとって代わる――。そのタイミングはタスクや職業によっては、意外と早く訪れそうです。

 セキュリティの世界でもAIはすでにメジャーなキーワードです。

 例えば、2016年のBlack Hatで開催されたハッキング競技会「Cyber Grand Challenge」は、自動化されたプログラム同士の攻防戦でした。

 参加した各チームのメンバーは、プログラムを実行した後は文字通り「見ているだけ」のキャプチャー・ザ・フラッグ(Capture The Flag: CTF)というのは、一般的なCTFからすると少々奇妙な光景です。

 AIについての話でよく出てくるキーワードに、データが持つ法則を見つけ出すアルゴリズムの総称を指す「機械学習」があります。

 セキュリティ製品にも、機械学習を用いて「未知のリスク」を予測し、危険度をパーセント表示するなどして警告を出して、危険を未然に防ごうとするものがすでにいくつも存在しています。

 こうした機械学習は、誤検知が圧倒的に多い無数のセキュリティイベントを延々とチェックするような極めて単調で退屈な作業や、わずかなミスが大きな危険に直結するような、極めてリスクの高い作業から人間を開放してくれる可能性を持っています。

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