Microsoftは米国時間8月8日、「Windows Server 2016」の2番目となるテストビルドを「Windows Insider」プログラムの参加者に向けて公開した。
このテストビルド「Windows Server Insider Preview Build 16257」では、「Windows Server」上に初めて「Windows Subsystem for Linux(WSL)」が搭載され、複数のLinuxディストリビューション(「Ubuntu」と「openSUSE」「SUSE Linux Enterprise Server(SLES)」)が利用可能になっている。なおMicrosoftのドキュメントによると、WSLはWindows Server 2016のインサイダービルドの「Build 16215」以降で搭載されていたということだが、同社がWindows ServerへのWSL搭載を明らかにしたのは8日のブログ投稿が初めてだ。
WSLの搭載により、テスターはNode.jsやRuby、Python、Perl、Bash、その他の関連するスクリプトやツールを実行できるようになる。しかし現在のところ、WSLはデーモンやジョブのような永続的なLinuxサービスをサポートしていない。
今回公開されたWindows Serverのインサイダービルドには、「リモートサーバー管理ツール(RSAT)」も搭載されている。これにより「Windows 10」クライアントのユーザーは、Windows Serverのインサイダービルドを遠隔地から管理、運用できるようになる(なお、RSATを利用するには「Windows 10 Fall Crerator Update」の「Build 16250」以降が必要となる)。
今回のテストビルドに関する8日付けのブログ投稿によると、Windows Serverの「Windows Update」でも「Delivery Optimization」を利用するようになったという。このダウンローダはWindows 10クライアントでは「Windows 10 Anniversary Update」以降で採用されている。これにより、ユーザーが望むのであれば、Windows Server搭載サーバ間でのピアツーピア型の帯域幅の最適化が可能になる。
同ブログ投稿では、Build 16257で確認されている既知の問題についても説明されている。
Microsoftは7月中旬にWindows Serverのインサイダー向けテストビルド「Build 16237」をリリースしている。いずれのビルドも今秋に公開が予定されているWindows Serverの「1709」に向けた機能リリースの初期プレビューとなっている。
同社は6月に、Windows ServerはWindows 10のクライアント版や「Office 365 ProPlus」と同様に、年2回の機能アップデートの対象になると発表していた。またこの発表の際、これら3つのプラットフォームすべての機能アップデートのリリース日を3月と9月にすると語っていた。
Windows Serverのインサイダービルドは、Windows Insiderおよび「Windows Insider Program for Business」の参加者に向けてリリースされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。